令和 4年 6月定例会
福井市議会会議録 第2号 令和4年6月13日(月曜日)午前10時0分開議〇議事日程及び会議に付した事件 日程1
会議録署名議員の指名 日程2 市政に対する一般質問──────────────────────〇出席議員(32名) 1番 岩佐 武彦君 2番 酒井 良樹君 3番 山田 文葉君 4番 榊原 光賀君 5番 寺島 恭也君 6番 津田かおり君 7番 近藤 實君 8番 水島 秀晃君 9番 池上 優徳君 10番 福野 大輔君 11番 八田 一以君 12番 菅生 敬一君 13番 伊藤 洋一君 14番 泉 和弥君 15番 藤田 諭君 16番 中村 綾菜君 17番 田中 義乃君 18番 村田 耕一君 19番 片矢 修一君 20番 玉村 正人君 21番 堀江 廣海君 22番 下畑 健二君 23番 鈴木 正樹君 24番 奥島 光晴君 25番 今村 辰和君 26番 野嶋 祐記君 27番 堀川 秀樹君 28番 青木 幹雄君 29番 石丸 浜夫君 30番 見谷喜代三君 31番 皆川 信正君 32番 加藤 貞信君──────────────────────〇欠席議員(0名)──────────────────────〇説明のため出席した者 市長 東 村 新 一 君 副市長 西 行 茂 君 企業管理者 前 田 和 宏 君 教育長 吉 川 雄 二 君 都市戦略部長 桑 原 雄 二 君 総務部長 齊 藤 正 直 君 財政部長 田 口 春 彦 君 市民生活部長 廣 瀬 峰 雄 君 福祉部長 小 寺 正 樹 君 保健衛生部長 松 田 尚 美 君 商工労働部長 寺 井 道 博 君 農林水産部長 清 水 拓 君 建設部長 増 永 孝 三 君 工事・会計管理部長 佐 野 仁 則 君 教育部長 林 俊 宏 君──────────────────────〇
事務局出席職員 議会事務局長 橋 本 亜由美
議会事務局次長 吉 田 裕 彦 議事調査課長 尾 野 嘉 貞
議事調査課長補佐 三 上 清 文
議事調査課主幹 田 原 弥 香 議事調査課副主幹 秦 宏 樹 議事調査課副主幹 木 下 靖 裕
議事調査課主事 矢 野 順 意──────────────────────
○議長(堀江廣海君) 出席議員
が定足数に達し
ておりますので,議会は成立しました。 よって,これより会議を開きます。──────────────────────
○議長(堀江廣海君) それでは,日程1
会議録署名議員の指名を行います。 本日の
会議録署名議員は,会議規則第88条の規定により,10番 福野大輔君,11番 八田一以君の御両名を指名します。──────────────────────
○議長(堀江廣海君) 次に,日程2 市政に対する一般質問を許可します。 議長に発言の通告
がございましたので,順次指名します。 なお,1回目の質問時間は総括質問方式により25分,2回目以降の質問時間は一問一答方式により5分です。 質問は時間に留意され,重複を避け簡明に,答弁は質問の趣旨に沿い,簡潔かつ的確にされますようお願いします。 また,総括質問,一問一答ともに質問,答弁は卓上のマイクを自分のほうに向け
て発言をお願いします。 なお,再質問を行う際には,その都度挙手の上,議長の許可を得
てから登壇し,発言
が終了するごとに質問席横の椅子に御着席いただくようお願いします。 それでは,5番 寺島恭也君。 (5番 寺島恭也君 登壇)
◆5番(寺島恭也君) おはようございます。一真会の寺島でございます。 今年度初めての定例会になります
が,何かと世間を騒がせ
ていること
がございますので,通告に従いまして質問させ
ていただきます。何とぞよろしくお願いいたします。 それでは,原油価格・物価高騰への本市の対応について質問させ
ていただきます。
新型コロナ感染症についてです
が,新規感染者数は,一部の地域を除い
て全国的に減少傾向
が続い
ております
が,本県では依然として高止まりの状況で
あり,福井県
感染拡大注意報が7月10日まで延長されました。このような中,本市におきましては,定例会や財政再建下での
持続的市勢発展対策特別委員会での議論も踏まえまし
て,感染防止対策とワクチン接種の推進に取り組み,同時に経済を下支えする事業や
生活困窮者支援,感染拡大を防ぐ対策など,様々な施策
が行われ
てきました。 今後も
新型コロナウイルス感染症対策にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 一方,連日,円安や燃油価格の高騰,食品や原材料等の値上げによる企業活動や市民生活への影響
が報道され,先行き
が大変危惧され
ております。また,ロシアによる
ウクライナ侵攻の今後の状況によっては,世界的な食糧不足に伴うさらなる物価上昇
が懸念されます。国は,
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について,原油価格・物価高騰分として8,000億円を地方に追加配分するとともに,物価高騰を受けた経済対策として2兆7,000億円の補正予算を先月末に成立させました。 そこで,質問でございます。 本市への今年度の臨時交付金の配分額及び活用状況についてお伺いします。 また,市民や事業者に対する本市の原油価格・物価高騰への対応について,今後の対応も含め
てお伺いします。 次に,市税収入の確保についてお伺いします。 「輝くふく
い新時代へ飛躍する予算」と銘打った令和4年度当初予算では,
北陸新幹線開業を控えた福井の魅力の磨き上げや,明るい未来に向けた安全で豊かな地域づくり,DXとゼロカーボンの推進など,一般会計に総額1,233億円
が計上されました。これらの事業費の財源には市債や国,県などからの補助金も
あります
が,歳入の根幹をなすのは全体の約4割を占める市税で
あります。したがいまし
て,市税収入の確保を図ること
が全ての事業を円滑に進め
ていく上で不可欠で
あることは言うまでも
ありません。 特に,今年度は第八次総合計画の初年度で
あり,計画を着実に実行し
ていく上でも,また,収支均衡した財政構造を継続し
ていくためにも,市税収納率の維持・向上の重要性はさらに増し
ていると言えるでしょう。 また,私
が昨年度の12月定例会並びに3月定例会におきまして,市職員の採用による増収について提案させ
ていただきましたことは,財政部長の記憶に残っ
ていることと期待し
ております。 一方,今年3月に公表された令和3年度
包括外部監査結果では,市税収納業務のうち何点かの事項について,改善の検討を求めるという内容の意見
がございました。監査人の意見を真摯に受け止め,公平性を確保しながら効果的,効率的かつ経済的に市税収入の確保を図ることは重要で
あります。そのためには,よりよい方向に改善し
ていくための検証
が大切になっ
てくると思われます。また,収納方法によりましては,
個人情報漏えいの懸念も残ります。 そこで,質問です。 監査人から,
住民サービス向上の観点から幅広い納税方法に対応するよう検討すべきとの意見
がございました
が,今後,納税方法についてどのような方向性で検討し,どのように対応し
ていくのか,お聞かせください。 また,
納税組合制度に関しましては,納税手段の多様化
が進んだことや,市全体の収納率
が上昇し
ており納税組合の意義
が薄れ
ていること,納税奨励金の交付
が納税組合以外の方法による納税者にとっては公平性を欠い
ていることなどを理由に廃止を検討すべきとの意見
が出され
ております。 さらには,今後DXの推進
が加速する中,組合員の税金を組合長に預けるという
納税組合制度そのものが時代に即し
ていないように思われます。 そこで,質問です。 近年の納税組合の組合員数,納税金額は市全体の数値と比べ,どのように推移し
ているのでしょうか。 また,
包括外部監査での意見を踏まえ,本市は
納税組合制度の存廃についてどのように考え
ているのか,またこのことについてどのように検討し
ているのか,お伺いします。 最後に,昨年もお伺いしました
が,本市管理の墓地についてお伺いします。 昨年,本市より,全ての墓地の使用者に対する調査を行うとの答弁
がありました
が,その進捗状況と今後のスケジュールについてお聞かせください。 また,西墓地の陥没事故後の状況についても併せ
てお聞かせください。 昨年度,相続に関わる国の制度
が改正,新設されました。民法及び不動産登記法の改正と,相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律
が制定されました。これは相続財産の管理者を明確化する改正でございます。 本市の墓地は市の所有で
あり,使用権を許可し
ていることから,相続地に係る国の制度の改正,新設には該当しないということですので,今後調査
が進み,所有者の特定
が完了しまし
ても,現状のままでは数年に一度調査を行わなければならないのではないでしょうか。 そこで,最後の質問です。 今後,墓地の運営,管理をどのようにし
ていきたいと考え
ているのか,お聞かせください。 これにて質問を終わらせ
ていただきます。ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇)
◎市長(東村新一君) 私からは,原油価格・物価高騰への対応についてお答えします。 今年度の
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金地方単独事業分については,通常分と原油価格・物価高騰分を合わせ
て約19億円
が本市に配分され
ています。そのうち,当初予算から6月補正予算案までで31事業,事業費約15億6,000万円を計上し,財源として臨時交付金約10億3,000万円を充当し
ています。 具体的には,ふく
い元気「買い福(回復)」
キャンペーン事業や
学校感染症対策事業などを実施し
ております。 また,4月専決補正予算及び6月補正予算案では,市民や事業者に対する原油価格・
物価高騰対策として,5事業で事業費約2億8,000万円を計上し,財源として
全額臨時交付金を充当し
ています。そのうち,市民生活への対応としては,
学校給食材料費高騰対策事業や
生活困窮者光熱費助成事業を行います。また,事業者への対応としては,新型コロナ対策経営安定借換支援事業や
農業肥料購入緊急支援事業,
公衆浴場燃料費助成事業を計上し
ています。 ただいま申し上げました各事業は,いずれも本市独自の施策です。 今後,急速に進んで
いる円安や,ロシアの
ウクライナ侵攻による原油や原材料,穀物等の価格高騰
がウクライナ情勢の長期化などに伴い,一層拡大する可能性
があることから,市民生活や地域経済に与える影響をさらに見極め
ていく必要
があると考え
ています。 こうした影響や
コロナ感染症の拡大の状況に注視しながら,臨時交付金を含むあらゆる財源を活用し,迅速に対応することで,市民生活や事業者の安全・安心を確保し
てまいります。 (財政部長 田口春彦君 登壇)
◎財政部長(田口春彦君) 市税収入の確保についてお答えします。 市税収入の確保は,第八次福井市総合計画をはじめとした本市のあらゆる事業を着実に実行し
ていくために最も重要な課題の一つで
あると考え
ております。 令和3年度
包括外部監査では,
市税収納事務に関し16項目の意見をいただいたところです。 本市といたしまし
ては,
クレジットカード決済をはじめとする
キャッシュレス納税など,社会的ニーズの変化に的確に対応するとともに,市民
が納税しやすい環境の整備や収納事務改善の方向性を定めるため,本年7月に福井市
納税推進懇話会を立ち上げます。 懇話会では,市民代表や,地方財政,地方税実務など各分野に精通する有識者の方々から,納税者の目線に立った御意見や御提案をいただくとともに,
包括外部監査の意見につきまし
ても併せ
て御議論いただく予定です。 今後,それらの御意見や御提案を収納事務の改善に反映し
ていくことで,納税者の利便性向上につなげ,税収確保に努め
てまいります。 御質問の1点目の幅広い納税方法についてです
が,令和5年度から国の主導により,
地方税共通納税システム,いわゆるeLTAXの対象税目
が,これまでの法人を対象とした
特別徴収住民税,法人市民税の2種類に加えまし
て,個人を対象とした
普通徴収住民税,都市計画税を含む固定資産税,軽自動車税の種別割,
国民健康保険税まで拡大されます。これに伴い,預貯金口座からの
ダイレクト納付や
クレジットカード決済による納付など
が可能となることから,納税者の利便性
が格段に向上するものと見込んでおります。 今年度は,これらに対応するための
基幹システム等の改修を行っ
てまいります。 次に,
納税組合制度に関する御質問にお答えします。 昭和26年の制度創設以来今日に至るまで,市税等の期限内納付や納税意識の普及啓発への多大な御尽力に対し,納税組合長をはじめ,これまで関係された皆様に心から敬意を表しますとともに,深く感謝を申し上げる次第でございます。 組合員数でございます
が,ここ20年間の推移は,平成14年度の3万7,535人から令和3年度では1万4,032人と,約6割減少し
ております。 次に,納税組合を通じて納められる税目につきまし
ては,
普通徴収住民税,都市計画税を含む固定資産税,軽自動車税の種別割,
国民健康保険税の4種類ございまし
て,納税金額は,平成14年度は約99億円でございました
が,令和3年度では約30億円となっ
ております。これらの税目について,納税組合を通じて納められた金額
が市全体に占める割合は,平成14年度は27%でございました
が,令和3年度は9%と,3分の1程度に縮小し
ております。 次に,
納税組合制度の存廃及び検討方法についてお答えします。 令和3年度
包括外部監査におきましては,監査人から,納税組合は,かつては十分に役割を果たしてきた
が,現在の社会環境に適し
ていないため廃止を検討すべきという趣旨の意見をいただい
ております。 本市といたしまし
ては,廃止を含めまし
て,制度の在り方について,
納税推進懇話会での御意見や御議論を参考にしながら,今年度中に方向性を定め
てまいります。 (建設部長 増永孝三君 登壇)
◎建設部長(増永孝三君) まず,
墓地使用者特定作業の進捗状況についてです
が,本市
が管理し
ている7,205区画の墓地のうち,令和4年5月末時点で全体の3割弱となる1,942区画の特定
が完了し
ております。 次に,今後のスケジュールについてです
が,現在,昨年の見込みより特定作業
が早く進んでおります。一方で,時間の経過とともに相続人に係る調査範囲
が広くなるケースも出
てくることなども考えられることから,当初目標の令和11年頃の作業完了を目指し
てまいります。 しかしながら,墓地使用者の特定は墓地管理を適正に行う上で重要と考え
ていることから,作業を少しでも早めること
ができるよう努め
てまいります。 次に,足羽山西墓地の陥没事故後の状況についてです
が,これまで
兎越山ユースホステル跡地に造成した新墓地への移転や,土質工学の専門家から成る福井市
西墓地公園陥没対策検討会を設置し,各種測量や調査,解析の実施と,陥没箇所及び周辺空洞域における対策を講じ
てまいりました。さらに,安全性確認のため現在も定点カメラによる監視と,地盤高の変動の観測を継続し
て行っ
ております。その結果,崩壊箇所を含め,短期問での著しい変動は確認され
ておりません。 しかしながら,空洞分布の全容
が解明されたわけではないことから,今後も引き続き墓地使用者の安全・安心を確保するためには,状況観察の継続と,さらなる空洞調査の検討
が必要不可欠で
あると考え
ています。 したがいまし
て,墓地全体の安全性
が確認されるまでの間,新規の墓地貸出しを停止し
ております。 最後に,今後墓地の運営管理をどのようにし
ていく考えなのかについてです
が,墓地の適正な運営,管理を継続し
て行っ
ていくためには,まず第一に墓地使用者の特定
が重要で
あり,急務で
あります。現在,墓地使用者
が不明となっ
ている主な原因は,使用者の変更や区画の返還の手続
が届出制で
あり,承継者に正しく引継ぎされず,届出
が行われ
ていなかったためと考え
ております。そのため,現在は死亡届提出時に御
遺族サポートハンドブックをお渡しし,墓地名義変更の必要性につきまし
て周知し
ております。 また,広報ふく
いやホームページも活用し,広く墓地使用者の方々に周知を図っ
ております。 今後は住民基本台帳上で更新される死亡者と墓地台帳との定期的な照合に努めるとともに,使用者への定期的な
承継者確認依頼の実施や,管理料の徴収などについて,他自治体の事例も参考にしながら適切な墓地の運営管理に努め
てまいります。 (5番 寺島恭也君 登壇)
◆5番(寺島恭也君) ありがとうございました。 税金についてお伺いしたいと思います。 原油価格・物価高騰に対してそれだけのお金を国のほうからいただいたということでございます
が,足し算引き算をさせ
ていただきますと,まだ余裕を持っ
て今後に備え
ているというような状況
が続い
ているのではないかなと思っ
ております。財政再建下ということで,市としては80億円のお金をためられたらいいなというお話
が前回の3月定例会で
あったと思うんですけれども,備えのためにどのように考え
ているのかということをお伺いしたいと思います。備えというものと,攻めと守りというものは何事にも
あると思うんですけれども,守りだけではなく
て備えということと,攻めということも
あると思うんです。その点についてはどのように考え
ているのか,教え
ていただけたらと思います。
◎財政部長(田口春彦君) 攻めと守りをどういうふうに考え
ているのかというような御質問でございますけれども,
財政調整基金は50億円を目標とし
ています
が,あくまでもその年その年の剰余金の半分を
財政調整基金に積んでいくということを繰り返し
て,結果的に50億円になるだろうということで目標として上げさせ
ていただい
ております。災害とか,そういったもの
が起きたときに機敏に迅速に対応し
ていくためにそういった基金を積んでおります。 今回の物価高騰に対しましても,恐らく今後じわじわと影響
が出
てくるで
あろうというふうに考え
ております。今回の予算は少ないのではないかというような御指摘かと思いますけれども,この6月補正予算では今のレベルでございます
が,今後さらなる物価の高騰
が予想されますので,そのときには機敏に対応し
てまいりたいと考え
ております。 (5番 寺島恭也君 登壇)
◆5番(寺島恭也君) ありがとうございます。 機敏に対応し
ていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 納税組合の組合員数や納税金額等につきまし
て意見を言わせ
ていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 納税組合の組合員数や納税金額の全体に占める割合
が低下し
ていることや,各組合員の個人情報の管理を踏まえますと,廃止を検討すべきだと私は思っ
ております。 また,最近度々報道され
ている臨時特別給付金の誤給付の問題でございます
が,問題の根本的な要因は職員のミスを正すことなく実行し
てしまった職場体制と旧態依然としたシステムの不備に
あったと私は思います。市税の収納業務は特に間違い
があってはならない業務でございます。対岸の火事ではなく,間違いのない
システムづくりをし
ていただけたらなと私は思いますので,よろしくお願いいたします。 あと,墓地についてですけれども,今止め
ている,広報し
ているということでございます
が,見に行かなければなかなか分からないということもございます。現在墓地の新規貸出しの募集を止め
ているということです
が,今Iターン,Uターンを募っ
ており,福井をふるさとにしようかなという方も増え
ているわけでございますので,そういう方のためにも一日でも早く墓地の管理体制をしっかり整え,早くそういうものを復活させ
ていただい
て,なおかつ管理しやすいようにシステムをつくっ
ていただければなと思いますので,それを要望し
て終わらせ
ていただきます。どうもありがとうございました。
○議長(堀江廣海君) 次に,26番 野嶋祐記君。 (26番 野嶋祐記君 登壇)
◆26番(野嶋祐記君) 新政会の野嶋でございます。 通告に従いまして,一般質問をさせ
ていただきます。よろしくお願いいたします。 まず,公共工事における原油価格,物価高騰の影響と対応についてお伺いします。 昨年来,世界的な原材料費及び原油等のエネルギー価格の高騰等の影響で,我が国はコロナ禍からの経済社会活動の回復の足取り
が大きく阻害されかねない状況に直面し
ております。 こうした中,4月26日,政府はコロナ禍における原油価格・物価高騰等総合緊急対策を取りまとめ,原油価格高騰対策,エネルギー・原材料・食料等安定供給対策,新たな価格体系への適応の円滑化に向けた中小企業対策等,コロナ禍において物価高騰等に直面する生活困窮者等への支援の大きな4項目,さらには今後の備え,公共事業の前倒し,その他という7項目でまとめられ
ております。 また,4月26日に国土交通省から経団連に対しまして,労務費,原材料費,エネルギーコスト等の取引価格を反映した適正な請負代金の設定や適正な工期の確保について,周知の要請
がなされました。これを踏まえ,翌27日,日本建設業連合会,いわゆる日建連と言いますけれども,経団連を訪問し,建設資材高騰・品不足に係る協力要請を申し入れたところで
あります。日建連の会長は経団連会員へのお願いとして,民間発注者に対する直近の資材価格や調達状況を反映した価格・工期での契約締結,民間建設工事標準請負契約約款を活用した契約締結,既に締結された契約における資材高騰に伴う個別協議について協力を求めたところで
あります。 資材の高騰については,2021年1月から今月までの状況で,異形棒鋼
が77%のアップ,H形鋼は55%のアップ,鋼矢板は31%のアップ,生コンは5%のアップ,型枠用の合板は64%のアップ,ステンレス鋼板は41%のアップ,軽油などは36%のアップということ
が,日建連から発表されたところで
あります。 建設資材価格は,2021年1月と比較し
て17%上昇し
ています。土木部門では12%の上昇,建築部門では21%の上昇ということのようです。材料費の割合を50%から60%と想定すると,約15か月の間で労務費,仮設費,経費等を含め,全建設コストは9%から10%の上昇,土木分野では6%から7%の上昇,建築分野では11%から13%の上昇ということのようで
あります。 これらのほか,アイアンショックやウッドショックの影響,そして半導体不足から鉄骨用のコラム,トラス筋つきのデッキ型枠,木製の建具,木質系の床材,電気設備用の機材,空調設備,衛生設備,昇降機の設備などについては,価格だけではなく,納入についても遅れ
が予想され
ているとのことです。 国土交通省では,今年1月から3月にかけて物価高騰の影響を把握するため,ゼネコンへのモニタリング調査を実施しました。価格高騰による影響では,93%
が影響
が出
ているという状況で
あり,そのうち57%
が影響
が大きく出
ていると回答したそうです。物価等の変動に基づく契約変更条項の有無につきまし
ては,84%
が含まれ
ている,9%
が含まれ
ていないのほか,6%
が公共では含まれ
ているが民間では含まれ
ていない場合
があるという回答をされたそうです。発注者の属性で異なる状況も
あるようにうかがえます。 契約金額の変更の申出状況については,81%
が予定を含め申出を行っ
ている,19%
が申出を行う予定はないと回答したそうです。契約金額変更申出の発注者受入れの状況は,受け入れ
てもらえる
が59%,一方で,受け入れ
てもらえない
が16%,民間では受け入れ
てもらえない場合
があるが9%と,25%の方々
が受け入れ
てもらえないと回答し
ておられるということです。 そのほか,価格高騰を考慮した積算状況や,その状況受入れについてなど,さらには下請との関係についてもモニタリング調査をされ,多くの企業
が急激な価格変動に悩まされ
ているということ
が確認できました。また,公共工事では契約書などでスライド条項を含むこと
が多いようです
が,民間の発注者は価格変動リスクについては請負者の負担という考え
が根強い傾向に
あるとうかがえたとのことで
あります。 このような状況を踏まえ,何点かお尋ねしたいと思います。 1点目です。 本市
が発注した各種公共工事では,年度末の3月
が工期で
あったものも多く
あったと思います
が,資材高騰などにより単価スライド等で見直しを行った件数は,どの程度
ありましたでしょうか。 土木や建築など,どのような傾向
があり,その内容についてはどのような状況でしたか。 単価スライド等,資材高騰による増額は,総額で幾らぐらいになりましたか。 発注された工事の約何%
が契約を更新されましたか,お教えください。 また,国庫補助などの対象事業での増額につきまし
ては,しっかりと対応し
ていただけるのでしょうか。併せ
てお尋ねしたいと思います。 2点目です。 福井駅周辺では多くの再開発事業等
が進行中で
あります
が,それらの工事についてはどのような状況なのでしょうか。 資材価格の高騰,資材や設備の納入遅れなど,連日報道され
ています。長期の工事期間も
あり,資材全てを押さえるということは難しいのではないかと思うわけで
ありますけれども,もともとタイトな計画と感じ
ておりましたので,一市民としても工事の遅れ
が出ないか危惧するところで
あります。駅周辺で行われ
ている複数の建設事業等は,順調に進行し
ているのでしょうか。 再開発事業については,民間の事業とはいえ,多額の補助金
が投入された事業で
あり,単価スライドなどについてはどのように対応するのでしょうか。今後の対応等はどのようになるのか,御所見をお伺いします。 3点目です。 今後もアイアンショック,ウッドショック,半導体不足は継続する見込みと予測され,資材の価格高騰や納入遅れも懸念され
ているところです。今年度,これから発注する工事等,どのような対策をされるのか,市としての御所見をお伺いしたいと思います。 次に,「ふくみちプロジェクト」についてお伺いします。 ふくみちプロジェクトは,6月1日から中央大通りで始まりました。昨年度は,市による社会実験との位置づけでした
が,今回からは民間事業者でつくる実行委員会
が主体で実施されるとお聞きし
ております。 昨年度は秋と冬に実施され,キッチンカーの集中出店,テーブルやベンチの設置を行い,秋には16日間で約1万人
が訪れ,ランチ需要などの掘り起こしにもつながったとお聞きし
ております。 今回はさらにもう一歩踏み込んで,土日の家族連れをターゲットに,ワークショップや音楽の生演奏なども企画され
ているとのことです。 県は,3月29日に大名町交差点から福井駅西口広場前までの約500メートルを「ほこみち」に認定し,今後は利便増進誘導区域(特例区域)の指定を経
て,占用許可基準
が緩和され,オープンカフェなどの設営
がしやすくなるというふうにお聞きし
ており,さらなるにぎわいの創出にも期待するところです。 このような状況から,何点かお尋ねしたいと思います。 1点目です。 今回のキッチンカーは14店舗
が日替わりで,ランチタイムと夕方からのバルタイムに出店されるとお聞きし
ています
が,今後駅周辺でのイベントや市内でのイベントで,キッチンカーは集客の大きなツールになると考えます。さらに,新たな多様な食を提供し
てもらうため,キッチンカーへの助成制度を創設し
てはどうかと考えます。また,ルールづくりも必要と考えるところでは
ありますけれども,意欲の
ある若い方々に協力し
ていただく機会にもつながるものと考えます
が,御所見をお伺いします。 2点目です。 さきにお尋ねしましたキッチンカーまでは資金的な余裕
がない,あるいはキッチンカー
が必要ない物販も多く
あります。雑貨類,地元野菜,調理済みの弁当や総菜などの販売は,屋台や商品台
があればイベント等に出店可能と考えます。そこで,統一されたデザインの屋台や商品台を作成し
て,イベント出店者に貸し出せば,会場の雰囲気づくりやにぎわいも演出できると考えます
が,御所見をお伺いします。 ふくみちプロジェクトも一過性のイベントではなく,定期的な開催を目指すものと理解し
ています
が,ふくみちプロジェクトの今後をどのように考え
ておられるのか。また,オープンカフェ等さらなる取組についてはどのように考え
ておられるのか,併せ
て御所見をお伺いします。 ふくみちプロジェクトを定着させるため,事業者の工夫や努力も必要不可欠と考えます
が,多くの協力者を巻き込む手だてとして,キッチンカーやオープンカフェへの助成制度等も有効と考えます。また,屋台や商品台の貸出しについても有効と考えますので,よろしくお願いいたします。 最後になりますけれども,小・中学校のDX推進についてお伺いします。 文部科学省は本年3月4日,学校DX推進本部を初めて開催いたしました。デジタル技術の活用により教育研修の高度化を進め,学校の働き方改革を具体化するため,今年の夏前までをめどとして具体的な施策を取りまとめるということで
あります。 この本部での主な検討事項は,デジタル技術の活用をはじめとした教育研修のさらなる高度化や教師のICT活用指導力の向上,公務の情報化をはじめとする学校における働き方改革を具体化する抜本的な方策とのことです。 学校を取り巻く状況は,変化の激しい予測困難な時代や子どもたちの多様化
が進んでいく状況も踏まえ,GIGAスクール構想にも取り組んでおられます。 そこで,何点かお尋ねしたいと思います。 1点目です。 GIGAスクール構想では,教育ICTの環境整備と活用も大きな柱としておられます。今年度は,教育のICT化に向けた環境整備5か年計画の最終年度で
あります。本市での教育コンピューターの整備,無線LAN整備,インターネット接続率等の整備計画で示された数値目標に対する現状と,今年度末での達成予測はどのようにお考えでしょうか。 また,新学習指導要領ではICTを活用した学習活動の充実
が明記され
ております
が,活用についてはどのように考え
ておられるのか,御所見をお伺いします。 また,国
が2024年度から全国の公立小・中学校への本格導入を目指すデジタル教科書について,読売新聞は全国の公立小・中学校にアンケートを実施しました。その中で,9割近く
が懸念を抱くと回答されたそうで
あります。 本市としては,デジタル教科書の導入について,どのような見解をお持ちでしょうか。御所見をお伺いします。 2点目です。 今定例会には,学校DX推進事業として約2億3,100万円の補正予算
が計上され
ております。教育用サーバー等ネットワークインフラの更新・強化を行い,中学校1年生を対象にAI教材を試験導入し,本格導入を検討するとのことです
が,事業内容の詳細な御説明をお願いしたいと思います。 この事業においては,どのようなこと
が期待でき,将来的にどのように進め
ていくお考えか,御所見をお伺いします。 最後に,近年教育の大きな問題として,教員不足ということ
が全国で言われ
ています。本市では,教員不足については大丈夫なのでしょうか。 正規教員の内訳には,再任用教員にもお願いし
ているとお聞きし
ているところで
あります
が,近年の状況の推移はいかがでしょうか。臨時的任用教員や非常勤講師の状況はいかがでしょうか。本市でも,再任用教員,臨時的任用教員,非常勤講師の割合は増える傾向なのでしょうか,お教えください。 なぜ,全国で教員不足になっ
ていると思われますか。本市としての改善策はどのように考え
ておられるのか,併せ
て御所見をお伺いします。 以上で読み上げによる一般質問を終わらせ
ていただきます。ありがとうございました。 (副市長 西行茂君 登壇)
◎副市長(西行茂君) 私からは,ふくみちプロジェクトに関する御質問にお答えいたします。 まず,キッチンカーへの助成制度の創設や統一されたデザインの屋台,商品台による雰囲気づくりについてでございます。 福井駅周辺では,居心地
がよく歩きたくなる道路空間を創出するため,令和3年10月にふくみちの社会実験を実施し,歩行者中心の道路への転換の可能性を探りました。 また,今月1日から17日まで中央大通りの一部区間を利用し,沿線事業所やまちづくり福井株式会社などの有志で構成する実行委員会
が,ふくみちの試行を実施し
ております。 今回はキッチンカーによる食事の提供に加え,昨年度ふくみちの社会実験で製作いたしましたテーブルを商品台として活用し,お総菜やデザートなどを販売し
ているほか,休日には民間事業者の発案により,ワークショップや雑貨の販売を行っ
ております。 また,訪れた方の居心地
がよくなるよう,歩道上にタープや人工芝を設けるとともに,空間に合った屋外ファニチャーを設置し
ております。 今後はキッチンカーだけでなく,様々な形態による出店
が可能となるよう,統一されたデザインの屋台や商品台の製作及び貸出しについて,にぎわい創出に向けた道路空間の活用方法と併せ
て,実行委員会の中で検討し
てまいりたいと考え
ております。 次に,今後の展望についてお答えいたします。 ふくみちにつきまし
ては,福井駅周辺
がオフィス街で
あることから,平日のランチニーズを探ることや,休日については,親子連れなどの憩いの場となることを目指し
て実施し
ております。実行委員会では,将来的に民間
が中心となっ
て公共空間を活用し
てもらい,憩う,くつろぐ空間
が日常となることや,福井駅に降り立った来街者
が最初に訪れたくなるような観光スポットを目指し
ていきたいという意見も出
ております。 また,ほこみち制度以外でも,まちづくり福井株式会社
が都市利便増進協定を利用し,アップルロードやガレリアポケットなどの公共空間を活用したソライロテラスの取組を実施し
ています。 今後,ほこみち制度や都市利便増進協定などを組み合わせながら,歩行者中心でにぎわいの
ある空間となるよう,道路空間の活用区域や活用方法などの具体化を図るため,民間事業者としっかり議論し
て,取組を進め
てまいります。 (教育長 吉川雄二君 登壇)
◎教育長(吉川雄二君) 小・中学校のDX推進について,まず教育のICTの環境整備状況についてお答えいたします。 本市では,国のGIGAスクール構想により,全ての児童・生徒に1人1台の端末
が整備されました。あわせ
て,100メガを超える超高速インターネットや普通教室への無線LANに関しても,全ての学校に整備を完了し
ております。また,1人1台の教師用タブレットについても,本年度中に整備完了となります。 次に,ICTの活用状況についてです
が,タブレットを利用することで,子どもたちにとって分かりやすい授業や興味関心に応じた学習を進めること
が可能となっ
ております。具体的には,体育の授業で撮影された運動の様子をみんなで視聴したり,大画面でみんなの意見を共有するといった使い方を進めることで,より具体的で分かりやすい授業
が進められ
ております。 次に,デジタル教科書についてお答えいたします。 デジタル教科書は,動画や音声を活用することで生徒の理解を深めたり,書き込みやマーキング
が可能となることで,生徒
が能動的に活用したりすること
ができるようになるものでございます。 本年度は,国から小学校5年生以上の全児童・生徒に,英語ともう1教科の学習者用デジタル教科書
が実証事業として配布され
ております。本市に対しましては,英語以外の教科としまし
て,県から実技教科
が割り当てられ
ておりまし
て,音楽や美術など,学校の要望に応じた教科
が導入され
ています。 今後は,実証結果などを参考にし
て,デジタル教科書のメリット,デメリットを踏まえるとともに,国の動向を注視し,導入に向け
て検討し
ていきたいと考え
ております。 次に,学校DX推進事業についてお答えします。 本事業は,1人1台のタブレットを効果的に活用するための教育用通信インフラ整備事業と,AI教材の導入・効果検証事業の2つで成り立っ
ております。 通信インフラ整備に関しましては,学校規模に合わせ
て回線数を増やすなどの強化を図ることで,全ての児童・生徒
が同時にクラウド上の教材を円滑に活用すること
ができるような環境を構築するものでございます。また,同時にセキュリティーの向上
が図られるような仕組みも導入し,安心し
て端末
が使える環境を整備いたします。この環境を活用することにより,今まで円滑な利用
が難しかった教育用動画などの大容量コンテンツ
が利用可能となります。 AI教材の導入・効果検証事業では,次の3つのことを検証し
てまいります。 まず,1つ目としまして,AI
が生徒の習熟度や理解度を判断し,一人一人に合わせた学習を進めることにより,生徒のつまずきを補うなど,学力向上について検証を行っ
てまいります。 2つ目は,教員に代わっ
てAI
が自動的に採点し,習熟度や理解度,学習結果や家庭での学習状況など
が一目で把握できることによる,教員の負担軽減や働き方改革に対する検証です。 3つ目としまして,プリント等の教材を一部AI教材に置き換えることによる保護者の費用負担の軽減についてでございます。 これらを2年間かけ
て検証しまし
て,その結果を基に令和6年度の本格実施につなげ
てまいりたいと考え
ております。 次に,教員の内訳につい
てでございます
が,まず令和3年度との比較では,正規教員の数
が,本年度は24人減少し
ております。また,臨時的任用講師,いわゆるフルタイムの臨時任用講師でございます
が,これは10人の増,それから短時間勤務の非常勤講師は16人の増となっ
ております。 次に,正規教員における再任用教員の数につい
てでございます。昨年度までは,フルタイム勤務と短時間勤務の2つの形態で再任用教員の任用を行っ
ておりました
が,今年度からはフルタイムのみの勤務形態となりました。このため,昨年度と今年度の数字や割合を単純に比較することはできません
が,昨年度の再任用教員は105人,この内訳はフルタイム勤務
が33人,短時間勤務72人でございましたけれども,本年度の再任用教員は,フルタイム勤務のみで59人となっ
ております。 次に,全国で教員不足となっ
ている原因と改善策についてでございます
が,近年の教員採用試験の受験者数は年々減少傾向にございます。新規教員の確保
が困難になっ
ていることに加えまし
て,育休などの代替教員もますます必要数
が増加し
ており,正規教員と同様に確保
が難しくなっ
ていること
が挙げられるのではないかと考え
ております。 本市としまし
ても,正規教員数を増やすことは大変重要なことで
あると考え
ておりますので,国に対して教員定数の改善,県に対して正規教員及び加配教員数の増加,さらに育休等の代替教員の確保について,引き続き強く要望し
ているところでございます。 (工事・会計管理部長 佐野仁則君 登壇)
◎工事・会計管理部長(佐野仁則君) 公共工事における原油価格,物価高騰の影響と対応についてお答えします。 まず,資材高騰によりスライド条項に基づき協議した工事件数は,令和3年度において5件です。このうち3件
が令和3年度発注の工事で
あり,残り2件は,令和元年度と令和2年度からの継続工事でした。 また,単価スライドの協議を行った工事は,労務単価の上昇や価格の上昇率
が高い鋼材を主な資材として使用する工事でした。 なお,土木や建築などの工種による差は特に認められませんでした。 次に,資材高騰などによる増額は約7,700万円で,令和3年度発注件数に対する割合は,486件中3件の約1%でした。 国庫補助などの対象事業での増額につきまし
ては,単価スライド分も国庫補助の対象と理解し
ています。 今年度発注予定の工事の対策についてお答えします。 公共工事における価格の高騰の影響は,今後もさらに進むこと
が懸念されます。建設資材の高騰は受注業者の経営に大きな打撃となることから,国の動向を注視しながら,県とも連携を図り,最新の実勢価格を適切に反映するよう努めるとともに,資材等の納期も勘案した工期設定を行うなど,公共工事の円滑な施工確保に努め
てまいります。 (都市戦略部長 桑原雄二君 登壇)
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 公共工事における原油価格,物価高騰の影響と対応についての御質問のうち,残りの再開発事業の御質問にお答えいたします。 福井駅前電車通り北地区A街区市街地再開発事業につきまし
ては,毎月,県,市,事業者にて開催し
ている工事連絡会議において,工事の進捗状況などの確認を行っ
ております。その中で,主要な資材については既に確保し
ており,現段階において工事費や工期に大きな影響はないとの報告を受け
ております。 次に,福井駅前電車通り北地区B街区市街地再開発事業につきまし
ては,5月末に解体工事の受注者
が決定したところで
あり,資材価格や資材確保に関する影響はございません
が,現在建築工事の着工に向け,物価高騰の影響も加味し,詳細設計を行っ
ているところでございます。 また,福井駅前南通り地区市街地再開発事業につきまし
ては,3月に事業計画の認可申請を県に行っ
ており,現在県
が内容の確認を進め
ているところです。事業者は事業計画認可を受けた後,再開発組合を設立し,今後実施設計を進める中で,物価高騰の影響などを加味した設計を行うことになるものと考え
ております。 次に,単価スライドなどに関する対応についてです
が,再開発事業において物価高騰による工事費の見直し
が必要な場合,工事費増額分につきまし
ては,事業者としても増額分の一部を自ら負担する必要
がございます。そのため,事業者と施工業者間で仕様の見直しや代替品の採用などについて協議,調整を行い,増額の影響を最小限にとどめること
が一般的でございます。 福井駅周辺で行われ
ております再開発事業では,単価スライドの適用はございません
が,A街区の工事におきましては,契約約款に物価,賃金などの変動による契約額の変更に関する条項
が設けられ
ており,今後必要に応じ
て事業者と施工業者間で協議
が行われるものと考え
ております。 最後に,今後の対応につきまし
て,3つの再開発事業とも現段階におきましては,物価高騰による工事費の変更について具体的な相談は伺っ
ておりません
が,資材価格の高騰などの社会情勢の変化については,先
が見通せない状況でも
あり,引き続き今後の動向を注視しながら,適切な対応を取っ
てまいります。
○議長(堀江廣海君) 次に,9番 池上優徳君。 (9番 池上優徳君 登壇)
◆9番(池上優徳君) 一真会の池上です。 今年もまた梅雨入り
が気にかかる時期となりました。気象庁では春夏秋冬を四季と定め
ており,季節といえば春,夏,秋,冬の四季を指します。一方で,梅雨前線
が停滞し
て雨天
が続く梅雨と,秋雨前線によって雨天
が多い秋霖,秋雨を加えた6つの季節,六季という捉え方も我が国には存在します。移り行く自然を五感で感じながら,生活や文化を育んできた我が国です
が,昨今の異常気象により,この梅雨と秋霖の時期に毎年のように全国で豪雨災害
が発生し,多くの生命や身体,財産
が奪われ,その復旧にも大変な苦労
が強いられ
ています。その要因となっ
ているの
が短時間で局地的に激しい雨を降らせる線状降水帯です。気象庁は頻発する線状降水帯による大雨災害の被害軽減のため,6月1日から産学官連携で世界最高レベルの技術を用いた線状降水帯予測を開始したそうです。早めの避難につなげるため,半日前から情報提供
が開始されるそうです
が,一方で,情報
が出ない中で線状降水帯
が発生する,いわゆる見逃しは3回に2回程度
あり,的中率も全国で2回に1回程度,地方単位では4回に1回程度にとどまるとし
ています。課題はまだまだ多いとされつつも今後の精度の向上
が大いに期待されると思います。 前置き
が長くなりました
が,通告に従いまして質問いたします。 物価高騰による学校給食への影響と対策について。 新型コロナウイルスの感染
が拡大し始め
てから2年以上
が経過しました。これまでに医療従事者の方々をはじめ,感染防止対策や陽性者への対応,ワクチン接種の推進など,あらゆる方面で対応され
ている職員の方々に改めて感謝を申し上げるとともに,敬意を表します。 さて,新型コロナの感染者はいまだに多く報告され
ており,完全な収束にはまだまだ時間
がかかるのではないかと感じ
ています。こうして新型コロナの影響
が長期化する中,ロシアによる
ウクライナ侵攻なども
あり,ガソリンや灯油などの燃料価格をはじめ,生鮮食料品や原材料など,私たちの生活に直結するような物の価格
が軒並み急激に高騰し
ており,市民の家計にも大きな影響
が及んで
います。申し上げるまでもなく,こうした影響は市政にとっても同様のことと思います。 そこで,日頃学校に通う子どもたちに提供し
ている学校給食についてはどうでしょうか。学校生活の中での楽しみの一つに給食も
あろうかと思います
が,本市において,物価高騰により給食に何らかの影響
が出
ているのかどうか,お尋ねします。 また,このような状況の中,しっかりと栄養価
が保たれ,子どもたちに十分な学校給食
が届い
ているのか
が心配で
あります
が,実情としてどのように給食を提供し
ているのか,お伺いします。 このたびの補正予算には,物価高騰による給食への対策
が盛り込まれました。国の交付金を活用し,給食に使用する材料費の増額を行うとのことで
あります。1人当たり年間1,500円分を増額するもので,今年度については1,000円分を増額します。この金額はどのように算定したのでしょうか。また,この増額でおかずやデザートなど,献立の内容
が変わるのかどうか,お伺いします。 このところ,いろんな物の価格
が上がっ
ているわけです
が,このことで粗悪な材料を使用したり,栄養価を下げたりし
て給食を提供することは
あってはなりません。給食は学校生活を豊かにし,健康の保持,増進はもとより,知育,徳育,体育の基礎になるものと認識し
ております。子どもたちの健やかな心と体の成長を育む非常に重要な役割
があるわけで
あります。安心・安全は申し上げるまでもなく当然です
が,これに加え
て,おいしい給食で
あることも子どもたちにとってとても重要な要素で
あります。給食
がしっかりと提供し続けられるように材料の調達においてもおろそかにはできません。材料にかかる経費には保護者から納め
てもらっ
ている給食費
が充てられ
ております
が,今後もさらに物価
が上昇した場合,保護者に負担を求めざるを得ないことになっ
ていくのでしょうか。 また,国の交付金もいずれ終了するものと思われます
が,そうしたことも含め
て,給食費の値上げについてのお考えをお尋ねします。 次に,福井市中央卸売市場についてお伺いします。 食品流通の多様化
が進む中,生産者の所得向上と消費者ニーズへの的確な対応を図るため,卸売市場においても創意工夫を生かした取組を促進すること
が求められ
ております。物流コストの削減や,品質・衛生管理の強化など,食品流通の合理化と公正な取引環境の確保を一体的に促進する観点から,令和2年6月に卸売市場法
が改正されました。改正法では83の条文から19の条文に削減され,国
が行っ
ていた開設者や卸売業者に対する指導,監督
が,開設者に対する指導,助言となり,国の関与
が大幅に後退した一方で,開設者としての責任
が重くなりました。 本市場は昭和49年11月に開設以来,50年
がたとうとし
ております。ここ数年,食品流通の変化や人口減少などにより,市場の取扱高や場内業者の形態等にも変化
が生じ
てき
ていると思います
が,本市にとっては,市民へ安心・安全な食料品等を供給する基地として,また多くの雇用を生む施設として必要不可欠な施設で
あり,今後も継続し
ていくこと
が大切で
あると思います。 こうした中で,幾つか質問させ
ていただきます。 まず,コロナ禍の影響も
ある中で,ここ数年の市場の取扱高はどのように推移し
ているのか,お伺いします。 次に,市場は卸売業者や仲卸業者など,多くの方々の雇用を生み,また小売事業者など,市場を利用し
ている方もたくさん
いるかと思います。現在市場内で働く人の数と,利用し
ている人の数はどのくらいなのか,お伺いします。 次に,市場を運営する上で施設使用料
がその多くを占め
ております
が,ふく
い鮮いちば
がある関連棟や,以前銀行
が入居し
ていた場所など,多くの空き
があります。特に関連棟の中央から北側は空き区画
が目立ち,現在入居し
ていただい
ている場内業者にし
ても売上げ等
が落ち込んで
いる中で,大きな負担
が強いられ
ていると思います。 現在の空き区画の状況と,全ての空き
が解消するとどのくらいの歳入
が見込まれるのか,また空き区画の解消に向け,何か働きかけを行っ
ているのか,お伺いします。 次に,施設等の改修についてお伺いします。 市場開設後,50年
がたとうとし
ている中で,建物や設備等の老朽化
が進んでおり,現在,改修等
が進められ
ていると思います
が,今後の計画はどのようになっ
ているのか,お伺いします。 また,ふく
い鮮いちばです
が,唯一,一般の方
がお買物できる施設として平成26年に供用を開始しました。今では市内外に大きく知れ渡り,イベント開催時などにはおいしい食や新鮮な野菜,魚介類を求め,大変多くの方
が来場し,にぎわっ
ていると聞い
ています。 金沢の近江町市場とは言いません
が,市場の活性化や,北陸新幹線福井開業を控え,観光の目玉として,関連棟北側への拡張等も視野に入れた施設改修
が必要かと思います
が,どのように考え
ているのか,お伺いします。 さらに,市場内の用地に余裕
がある中で,市場に関連する施設の誘致など,有効活用を図ることも重要で
あると思います
が,どのように考え
ているのか,お伺いします。 最後に,将来的にも人口の減少や,通信販売など,市場を取り巻く環境はますます厳しくなること
が予想されます。市場に対して,開設者で
ある市長はどのようなお考えを持っ
ているのか,お伺いしまし
て,私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇)
◎市長(東村新一君) 私からは,福井市中央卸売市場についての御質問のうち,市場を取り巻く環境
が厳しくなる中,市場に対してどのように考え
ているのかについてお答えします。 近年,卸売市場を取り巻く環境は,インターネットや産地直売所などを経由する市場外流通の増大による流通構造の変化に伴い,本市場を含め全国的に大変厳しい状況になっ
ています。 本市場では令和3年3月に福井市中央卸売市場経営戦略を策定し,魅力的な市場と機能的な市場の2つの柱を掲げ,各種取組を進め
ています。 魅力的な市場を目指し,関連商品売場棟南側をふく
い鮮いちばとして一般の方
が入場できるよう開放し
ているほか,県内の漁港から当日水揚げされた魚介類を即時に運送し,競りにかける近海今朝とれ市という取組を行っ
ております。朝捕れた魚
がその日のうちに食卓に届けられる産地卸売市場の機能を併せ持つ全国的にも珍しい特色を持つ市場です。 また,機能的な市場を目指し,施設の長寿命化や設備の更新により,円滑な市場運営を確保するとともに,加工や小分けニーズへの対応,また物流の効率化をはじめ,地場産品のPRによる販売力の強化など,多岐にわたる取組を進め
ているところです。 本市場は,福井市を中心とした広域的な生鮮食料品等の中核的な物流拠点として大きな役割を担う重要な施設で
あると考え
ております。 また,生産者には確実な販路を提供し,消費者にはその需要に応じた安全・安心,安定的な供給
が継続できるよう努め
てまいります。 (農林水産部長 清水拓君 登壇)
◎農林水産部長(清水拓君) 福井市中央卸売市場について,残りの御質問にお答えいたします。 まず,市場の取扱高について,令和元年度から令和3年度までの青果部,水産物部及び花卉部の合計金額ベースでお答えします。 令和元年度は167億8,952万6,000円で,対前年度比5.8%の減,令和2年度は162億1,645万7,000円で,対前年度比3.4%の減,令和3年度は158億4,880万4,000円で,対前年度比2.3%の減となっ
ております。 次に,市場内で働く人と利用し
ている人の数についてお答えします。 まず,令和4年4月1日現在,市場内で働く人の数につきまし
ては,卸売業者及び仲卸業者並びに関連事業者など合わせ
て,736人となっ
ております。 また,利用し
ている人の数については,スーパー等の大口の小売業者及びそれ以外の小口の小売業者を合わせ
て,707人となっ
ております。 そのほか,ふく
い鮮いちばの来場者として,昨年度1日平均で約880人の方
が利用され
ております。 次に,空き区画の現状と,解消された場合の歳入見込み及び解消に向けた働きかけについてお答えします。 まず,空き区画については,関連商品売場棟では115のうち27区画,卸売棟の仲卸売場では26のうち1区画,そのほか,管理棟1階の金融機関跡地
がございます。 仮に全ての空き区画
が解消された場合には,年間で約1,747万円の歳入増
が見込まれ,現在利用され
ている施設使用料と合わせますと,約2億1,348万円の歳入見込みとなります。 次に,解消に向けた働きかけについてお答えします。 関連商品売場棟のふく
い鮮いちば以外の部分におきましては25区画
が空きとなっ
ており,この部分を使用できるのは市場に買い出しに来る小売業者に便益を提供する関連事業者に限られ
ております。そのため,現在入居し
ている関連事業者に新たな入居者
がいないか,個別に働きかけを行うほか,関連事業者で構成される福井市中央卸売市場関連事業者会や,本市場の全事業者で構成される福井市中央卸売市場協会における各種会合におきまして,入居希望者を募る案内を行うなど,空き区画解消に努め
ているところでございます。 次に,建物や設備の改修計画についてお答えします。 本市場では,福井市公共施設等総合管理計画に基づき,建て替え周期を50年から70年まで延ばす施設の長寿命化に取り組んでおります。平成30年度までに場内全ての建物の耐震工事を完了し
ており,現在,施設面では卸売棟の屋根防水工事に着手し
ております。設備面では18台
ある冷凍機の更新工事を順次行っ
ており,令和6年度に完了予定です。また,消雪設備の改修につきまし
ても今年度完了予定となっ
ております。 今後も屋根防水工事,外壁補修工事,給水管,ガス管,消火管などのライフライン更新工事を計画的に進め
てまいります。 次に,ふく
い鮮いちばの関連商品売場棟北側への拡張等も視野に入れた施設改修についてお答えします。 ふく
い鮮いちばは平成26年11月のオープンから7年余り
が経過しました。平成29年度には観光客や団体客の受入れに対応できるよう大型バス駐車場を整備し,また福井市観光ガイドブックヘの掲載などにより,観光スポットとして認知度も向上し
てきたところでございます。 関連商品売場棟内での拡張につきまし
ては,入居済みの事業者との移転交渉や補償,また改修工事等に多額の費用と時間を要することから,当面は既存の施設での認知度向上と,さらなる誘客に努め
てまいりたいと考え
ております。 県外観光客に向け
ては,県内や近県の宿泊,観光施設などへの営業活動やリーフレットの配布,またサービスエリア,道の駅などへのポスター等の配布を行っ
てまいります。 また,広く周知を図るため新聞紙上での広告やフェイスブックでの情報発信のほか,ふく
い鮮いちば実行委員会と連携し,歳末大市などのイベントの充実を図り,おいしい食の宝庫で
あるふく
い鮮いちばの魅力を高め
てまいります。 次に,市場内用地の有効活用についてお答えします。 現在,建物を除いた市場内の用地は,主に駐車場や場内道路として利用され
ております。駐車場は早朝は買い出しに来られる小売業者で混雑し
ており,日中は空きも生じ
てきます
が,ふく
い鮮いちばの来場者や商品の積み降ろしなどで利用され
ています。 また,物流を担う大型トラックの増加で場内道路の縮小は難しく,さらには駐車場や場内道路には電気,通信,ガス,水道などの地下埋設管
が張り巡らされ
ております。将来的には市場の規模や再配置も含めた今後の市場の在り方を再検討する必要
があると考え
ており,現段階で市場内への施設誘致は慎重で
あるべきというふうに考え
ております。 一方で,短期的な用地の利用につきまし
ては,市場の適正な運営を確保するためなど,必要性を見極めながら有効活用を図っ
てまいります。 (教育部長 林俊宏君 登壇)
◎教育部長(林俊宏君) 物価高騰による学校給食の影響と対策についてお答えいたします。 まず,給食への影響についてです
が,食材に関して全国的にタマネギやキャベツなどの野菜,小麦粉や食用油などの加工食品において物価の高騰
が見られます。 本市においても同様な状況に
あり,例えばタマネギの価格は前年比で約3倍,食用油
が約1.5倍に上昇し
ていることなどから,献立づくりに苦慮し
ているところでございます。 一方で,小麦を原材料とする給食用のパンやソフト麺につきまし
ては,量と価格を年間で契約し
ているため影響は受け
ておりません。 次に,どのように給食を提供し
ているのかについてです
が,給食においては使用する食材の組合せを行うことで必要な栄養バランスや量を確保し
ております。使用を予定し
ていた材料
が高騰した場合には,例えば豚肉から,より安い鳥肉に置き換えたり,安く手に入る食材に変更するなどの対応を行いながら給食を提供し
ております。 また,調理においても,例えば大量の油を使う揚げ物の場合には,油の交換回数を増やさないよう肉や魚の調理は最後にするなどの調理手順の工夫を行っ
ております。 次に,金額の算定についての御質問でございます。 新型コロナウイルスの感染
が拡大し始めた令和2年3月と本年3月の消費者物価指数の食料部門を比較いたしますと,約3%上昇し
ております。これを児童・生徒1人当たりの年間にかかる給食材料費約5万円に乗じ
て算出した結果,1人当たり1,500円分の増額といたしました。 なお,今回の補正予算につきまし
ては,8か月分の1,000円を計上し
ております。 次に,この増額により献立の内容
が変わるのかについてでございます
が,地場産食材を含め,選択できる食材の種類
が増えることでメニューの種類
が広がり,よりおいしく,栄養バランス,量とも確保された給食
が提供できるようになります。 最後に,給食費の値上げについての考えです。 今回は,給食材料費の高騰分に対して,国のコロナ禍における原油価格・物価高騰等総合緊急対策に基づく交付金を活用いたします。臨時的に市
が負担することで,保護者に対し給食費の値上げをすること
がないように対応するものでございます。 本市としてはできる限り食材の調達や調理の工夫などでやりくりをしながら,今後も給食の質を維持できるように対応し
ていきたいと考え
ております。 しかしながら,さらなる物価の上昇により食材の置き換えなどの工夫
が困難になった場合には,保護者への負担を求めざるを得ないことも
あると考え
ております。
○議長(堀江廣海君) 次に,27番 堀川秀樹君の質問に入ります
が,資料配付の依頼
がありましたので,あらかじめ許可しました。 それでは,27番 堀川秀樹君。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 市民クラブの堀川でございます。 通告に従いまして4点質問させ
ていただきますので,どうかよろしくお願いいたします。 最初に,西武福井店新館跡地に計画される共同住宅と商業施設(ラウンドワン)をにぎわい創出と税収を比較した場合の福井市
が取るべき判断について質問したいと思います。 福井市都市計画マスタープランの中で,福井市は目指すべき都市の将来像として,「にぎわい・観光・交流の拠点となる中心市街地の形成」をうたっ
ております
が,現在,その最もにぎわい,観光,交流の拠点となり得る西武福井店新館跡地において共同住宅とラウンドワンの計画
があり,その入札の行方に関心
が集まっ
ているわけでございます。 地権者は当然値段の高いほうに売却すると思いますので,共同住宅になるのではないかという声
が聞こえ
ております。しかしながら,ラウンドワンを待ち望む声も,これまた大きいのも事実でございまし
て,そのことについてお尋ねしたいと思います。 都市計画マスタープランの中では,中心市街地のまちづくりの方針として,広域商業業務ゾーンを指定し
ております。このエリアでにぎわいの核となるで
あろう商業施設
が計画され,今回の場合はラウンドワンのことを指し
ていると考え
てください。それと同時に共同住宅の計画
が持ち上がった場合,行政はその土地利用
が有益となるようコントロールし,規制や誘導
ができるのではないでしょうか,お尋ねしたいと思います。 また,この場合の判断基準は,やはりにぎわいの創出で
ありますので,それにつながるのは共同マンションとラウンドワンのどちらと考えられますか,お尋ねしたいと思います。 次に,この2つのプランのうち,福井市の税収
が増えるのはどちらのプランになりますか,お尋ねしたいと思います。 共同住宅の立地的観点から,ほとんどの入居者はもともと福井市民で
あると思われ,住民税の税収はさほど変わらないというふうに私は考えます。また,固定資産税につきまし
ても,商業施設の場合と比べると低くなるのは明白で
ありますし,さらには様々な税収を比較することで,福井市にとっての利益,不利益を想定すること
ができるはずだと私は考えます。 例えば,西武福井店新館跡地に1万640平米の商業施設
が開業するとします。これはラウンドワンを想定し
ておりますので,1階から7階,7階は屋上で,その総数を1万640平米と考えます。それに対して共同住宅
が9,120平米,これは10階建てを想定した数字で
あります。この想定で,先ほども申しましたようにあらゆる点から計算する,そしてそういった試算を繰り返しやっ
ていくことで利益と不利益の幅
が算出され,どちらの計画
が今の福井市の税収に貢献するもので
あるか
が見え
てくるのではないかなというふうに思うわけです。そのような試算結果をまちづくりに生かし
ていただきたいと思うわけでございます。 次に,ラウンドワンの投資会社は過去に百貨店の運営にも携わった経験
があります。西武福井店の存続のキーマンとなるネットワーク
があるというふうに聞い
ています。そうで
あれば,そごう・西武
が今後売却された後にも百貨店を存続させる可能性は十分に秘め
ているというふうに考えます。 こうしたことをポジティブに受け止め,これから商業地のにぎわいとなり,それにつなげる明るい未来
が見え
てくると言っ
ても過言ではないというふうに思います。そういった考え方はできないものでしょうか。 私は,ラウンドワンやその投資会社とも接触し
てき
ているわけでございますけれども,知事の発言にも
ありますように,どきどきわくわくするラウンドワンに対して,県はとても前向きに捉え
ているようでございます。今回ラウンドワンのことに関して,県と市はどのような議論,意思の疎通,意見を取り交わし
ているのか,お尋ねしたいと思います。 次に,福井市空き家等対策計画についてお尋ねします。 福井市は,本年6月より5年ぶりに市内の空き家実態調査を始めました。8月末をめどに空き家の可能性の
ある物件を対象に調査を行い,本年度改定予定の市空き家等対策計画に反映させるということでございます。 同計画は,少子・高齢化や人口減を背景に2015年に施行された,いわゆる空き家対策特別措置法を受け,市
が2018年に策定したもので
あり,初の実態調査を踏まえ,管理不全物件の抑制や生活環境の問題解消,空き家バンクなどを活用した流通による売買や賃貸への移行を目指し
て進め
ているということでございます。 2017年の前回調査時は1,695件
が空き家とされ,今回はその数を上回る件数
が報告されるで
あろうと推測されます。 そこで,質問です。 市
が2006年から開設し
ている空き家情報バンクには,昨年までの16年間で269件の登録
があり,7割超えの198件
が売買や賃貸などの成約につながったということでございます。空き家
が1,695件
ある中で,バンクへの登録数
が僅か16%の269件にとどまる背景には様々な理由
があると思われます。これまでにも何度か議員からの質問も
あり,答弁され
ていますけれども,考えられる理由に対してこれまでどのような対策を講じ
てきたのかをお答えください。 私
が耳にした理由の中で一番多かったのは,まちなかに移住した
が,仏壇を置ける仏間
がなく,現在空き家となっ
ている実家にそのまま置い
てあるため,家を処分できず人にも貸せないということでございました。このような事例
が解決でき
て,空き家バンクに登録さえできれば,成約率は73%を超え
ているわけで
ありますから,格段に空き家
が解消されると考えます。そのようなことで今回の対策計画に期待したいと思うわけでございますけれども,御所見をお尋ねします。 また,戸建て住宅の空き家問題と並んで今後問題となっ
てくるで
あろう共同住宅の空き家対策についてもお尋ねいたします。 全国的に空き家問題
が注目を集め
ておりますけれども,中でも特にアパート,マンションといった民間賃貸住宅
が占める空き家の割合で
ある空室率は大きな数字となっ
ています。事業的要素の大きい賃貸住宅の空室率
が過度に大きくなりますと,適正な維持管理を行うこと
が難しくなり,家賃の下落,ひいては不動産としての価値そのものを下げることになります。これらを放置し続けますと,深刻な収益減を招くことになり,より一層空き室
が増え
ていくという負のスパイラルに陥ることになります。 こういった比較的規模の大きい老朽化した建物は地域の防災,防犯においても障害となるだけでなく,生活環境に決してよい影響とは言えないというふうに思います。また,景観の面や衛生面は当然のことながら,地域全体の地価推移を含めた経済的な側面においても大きくマイナスに働くこととなります。 平成30年住宅・土地統計調査による共同住宅における全国的な住宅戸数及び空室数と空室率をお手元に配付させ
ていただい
ておりますけれども,平成25年住宅・土地統計調査で全国ワースト1位で
あった福井県は,近年の空室対策により改善の方向に進んで
いるとはいうものの,いまだにワースト11位ということで
あります。数値的には4件に1件は空室という現状
が見
てとれるわけです。そして,そのほとんど
が築年数25年以上を経過する建物で
あると推察され,内装の原状回復程度の改装
が行われ
ていることは
あっても,建築設備の老朽化による水回り設備の入替えや,ファザード,外観の整備までは至っ
ておらず,老朽化したままの状態で地域に点在し
ているの
が現状です。 こういった建物は,いわゆる団塊世代のベビーブームや持ち家率の増加,公団,住宅,それから公営住宅の社会基盤整備,ハウスメーカーの台頭などを経
て人口増加の中で造られ
てきたわけで
あります
が,残念ながら現在は人口減少社会に既に突入し
ております。賃貸物件等の増加
が進めば進むほど,共同住宅の空き家率
が高まる一方で,どうしようもなくなり放置された共同住宅は,現在の特定空家のように最後は行政
が対応を迫られるといった悪循環になること
が,このままでは現実になっ
てしまうというふうに思います。 戸建て住宅と同じように調査を進め,遠くない問題の解決に向け,取り組んでいただきたいと思いますけれども,どのようにお考えでしょうか,お尋ねします。 最後に,地域生活支援拠点のその後の取組についてお尋ねします。 令和3年12月定例会におきまして地域生活支援拠点について質問し,福祉保健部長より,地域生活支援拠点は障害児者の入所施設
が病院からの地域移行を進めるとともに,障害者の重度化・高齢化や,親亡き後に備えるため,相談体験の機会,緊急時の対応等を行うことを目的として設置し
ており,福井市では平成29年から1つの法人
がこれら全てを担っ
てきたわけで
あります。このたび,その現状や課題について,障害者自立支援協議会委員に対し調査し,検証を行ったところ,委員のほうから多数の意見
があり,特に面的整備型へ移行するべきだという委員からの強い声
があったため,協議会で改めて議論した上で承認された際には,令和4年4月より運用を開始したいとの答弁をいただきました。おかげさまで,本年4月より面的整備での体制づくりを進めることになりまし
て,ありがたく思っ
ているところでは
あります
が,その中で,特に医療的ケア児へのサポートは何も変わっ
ていないように思われます。いまだに悲痛な声
が聞こえ
ておりますので,そのことに対しまして福井市の対応を求めたいと思います。 どのような点を改善し,どのような実績を上げ
ているのかをまずお尋ねしたいと思います。 そのほか,面的整備型に移行したことにより,どのような効果や成果
があったのかを併せ
て質問させ
ていただき,私からの読み上げによる質問を終了させ
ていただきます。御清聴ありがとうございます。
○議長(堀江廣海君) 堀川議員の質問中です
が,ここで暫時休憩します。午後1時より再開します。 午前11時45分 休憩────────────────────── 午後1時0分 再開
○副議長(村田耕一君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 理事者の答弁を求めます。 (副市長 西行茂君 登壇)
◎副市長(西行茂君) 私からは,地域生活支援拠点のその後の取組についてお答えいたします。 医療的ケア児へのサポートについてです
が,医療的ケア児を含む障害児者の生活を支援する地域生活支援拠点は,昨年度までは1つの法人
が相談から受入れまでを行う多機能拠点型で
あったため,障害の種別によっては受入れ
が難しいという課題
がございました。その課題を解消するために今年度から全ての障害種別に対して適切に対応できるよう,市全域で複数の事業所
が支援を行う面的整備型へ変更したところでございます。その結果,本年6月1日現在で複数の障害種別を専門とする21の事業所の登録
が進んだところでございます。 しかしながら,移行後間もないことも
あり,定期的な見守りや医療行為
が必要な医療的ケア児者への対応は十分でないというの
が実情で
あります。特に,手厚い支援
が必要な医療的ケア児者
が地域において安心し
て生活を送れるよう,体制を整えること
が喫緊の課題で
あると認識し
ております。そのため本市としましては,障害者支援に携わる関係者を中心に協議体を構成し,拠点の整備,充実に向け
て必要となる対策の検討を早急に進め
てまいります。 同時に,医療的ケア児者への支援に精通した専門家と連携しながら,人材の育成にも取り組んでまいります。 また,医療的ケア児者など,重度障害者は常時見守り
が必要なケース
が多く,事業所の受入れには十分な人員配置
が必要で
あるため,その実情を踏まえた適切な報酬体系とするよう国に要望し
てまいります。 (都市戦略部長 桑原雄二君 登壇)
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 旧西武福井店新館に関する御質問にお答えいたします。 まず,都市計画マスタープランや立地適正化計画におけます中心市街地の土地利用や暮らしのイメージとしましては,行政サービス施設や商業施設などの広域的な都市機能施設
が集積し,公共交通の結節機能を生かした高次都市機能
が集積する地区,また中高層の共同住宅や戸建て住宅で徒歩や自転車,公共交通を利用した生活とし
ております。こうしたことから,御提案の
ありました商業施設または共同住宅のいずれにつきまし
ても,ともに中心市街地に必要な施設で
あると考え
ております。 次に,県と協議はし
ているのかについてです
が,県と本市は中心市街地のにぎわい創出に向けまし
て,商工会議所と共に県都にぎわい創生協議会を組織し,北陸新幹線福井開業とその後のまちづくりのため様々な事業を展開し
ていくこととし
ております。この中で北陸新幹線の開業効果をまちなかでしっかりと受け止めるための民間投資を後押しするために,今年度新たに県都まちなか再生ファンドを創設し,中心市街地の建物のリノベーションや共同建て替えなどを支援することとし
ております。 特に,旧西武福井店新館を含む駅前電車通り沿いにつきまし
ては,まちのにぎわい創出に寄与する積極的な民間投資を期待し
ているところで
あり,そうした取組を支援し
ていくために,現在ファンドの制度設計を進め
ているところでございます。 (財政部長 田口春彦君 登壇)
◎財政部長(田口春彦君) 旧西武福井店新館に関する御質問のうち,税収の比較についてお答えいたします。 現時点では建物の規模や構造,法人の収益など,税額を算定するに当たって必要となる内容
が明確ではございません。したがいまし
て,税収を推計することは困難で
あり,比較はできかねます。 (建設部長 増永孝三君 登壇)
◎建設部長(増永孝三君) 福井市空き家等対策計画についてお答えします。 まず,空き家情報バンクの登録を行わない要因としては,既に物置や車庫等で自己利用し
ている,不動産の管理物件とし
ていることなどからバンク登録の必要性を感じ
ていない,相続等の手続
が済んで
いない等,所有者の様々な事情
が考えられます。 そのほか,登録に消極的な理由として,まず売買や賃貸への抵抗感のほか,買手や借手
がつくか分からないといったニーズの引き合わせに関する不安感
があると考え
ております。このような不安感を解消するため,空き家の売買や賃貸を検討する空き家所有者に対し,空き家情報バンクへの登録勧奨のほか,売買,賃貸の際の改修,除去などの助言を行うアドバイザーの派遣を無料で行い,不動産等の専門的な見地から空き家所有者へ助言を行っ
ております。 令和3年度は10件派遣し,うち4件
が空き家情報バンクに登録したところです。 また,空き家情報バンク制度を知らない,登録方法
が分からないといった認知度の低さも登録の進まない要因の一つと考え
ております。そのため,福井県宅地建物取引業協会などの不動産関係団体等への周知など,あらゆる機会を通して周知を図るとともに,年2回開催し
ている空き家無料相談会に個別に登録勧奨ブースを設置し,登録手続のサポートを行っ
ております。 さらに,空き家所有者の方からは,登録手続
が煩わしいといった御意見も
あったことから,令和3年度から空き家所有者に代わり宅地建物取引業者による代理申請も可能とするなど,空き家所有者の事務手続上の負担軽減を図っ
ております。 その結果,令和3年度の空き家情報バンク登録数は,登録59件,成約43件と,過去最高を記録し,空き家の解消へとつなげたところです。 今後は,現在行っ
ております空き家等実態調査で判明した空き家所有者への利活用意向調査を実施し,空き家等所有者のニーズを踏まえ,今年度改定する空き家等対策計画策定の中で,空き家情報バンク制度の充実について協議し
てまいります。 次に,共同住宅の空き家対策についてお答えします。 本市では,いわゆる空家特措法に規定された空き家等に該当するかどうか判定するために,空き家の実態調査を行っ
ております。戸建て住宅のほか,共同住宅も調査対象とし
ております。しかし,共同住宅においては一室でも居住し
ていると空き家と判定されないことから,全ての共同住宅の空き室については把握し
ておりません。現在,空き室対策までは至っ
ておりません
が,今後空き室は増えると想定され
ていることから,本市としては国や県の動向を注視し
てまいります。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 都市戦略部長の答弁漏れ
があると思われます
が,いかがでしょうか。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 通告に
ある質問,議員
が御質問された中身に対しまして答弁させ
ていただきました。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 都市計画マスタープランの中では,福井市市街地のまちづくりの方針として広域商業業務ゾーンを指定し
ている,このくだりの中で共同住宅の計画
が持ち上がった場合にはその土地利用
が有益となるようコントロールし,規制や誘導
ができるのではないでしょうかという質問に対して御答弁ください。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) ただいまの御質問です
が,都市計画上,住宅につきまし
ては立地適正化の中で居住誘導区域等を指定し
ておりまし
て,そういった中で住宅誘導し
ています。ただ,個別のこの部分につきまし
ては,先ほど答弁させ
ていただきましたように,都市計画マスタープラン,立地適正化の中で,中高層の共同住宅や戸建て住宅で徒歩,自転車,公共交通を利用した生活
ができる場所と位置づけ
ておりますので,ここも共同住宅としては有意義なところと考え
ております。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 私の最初の質問のときに急遽テレビ局のカメラ
が入りました。それくらい今回のラウンドワンについては大きな注目を浴び
ているというふうに思います。市民,県民の皆さんのラウンドワンに対する関心の高さを示し
ていると言っ
ていいのではないかと思います
が,それについてどのようにお考えでしょうか。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 先ほどお答えしましたように,商業施設として中心市街地にいかがかということについても,行政サービスや商業施設など,広域的な都市機能施設
が集積する場所と考え
ておりますので,そこは有意義な場所だと考え
ております。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 有益だということは私もよく分かっ
ておりますし,皆さんもお分かりだと思います。今週の17日金曜日
が,マンションにするのかラウンドワンにするのか,この最終決定を地権者の方
が下す日なんです。ですから,今日こうやっ
て皆さんの前で質問させ
ていただくんです。流れとしてはどうやらマンションになっ
てしまうような気
がするんですけれども,それ
が福井市としてにぎわい創出ということをテーマにし
てこうやっ
て議論し
ている中,ラウンドワンとマンションを比較し
て,どちら
が有益性
が高いのかということを質問し
ているときに,それは民間と民間の話なんで介入できないと,そういった答弁でいいのかということなんですよ。個人的にはどう考え
ても,どこからどう考え
ても,どんな資料を取り寄せ
ても,ラウンドワン
が福井市の未来にとって大きな有益性の
ある施設になるというふうに考え
ています。いま一度御答弁願います。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 旧西武福井店新館につきまし
ては,現状として所有者
が民間の方でございます。まずはその方
が今後どうされるかというところ
が大変重要ではないかと考え
ているところでございます。 福井市の考え方につきまし
ては,先ほど答弁させ
ていただいたとおりでございまし
て,都市機能として集積する場所として公共交通,いろんな駅前整備も行っ
てまいりましたので,共同住宅も商業施設もそれぞれ有意義で
あると考え
ております。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 以前にも同じような議論をしたこと
があります。それはアオッサのときでした。アオッサのときにも民間と民間の話には介入できないんだということをおっしゃっ
ておられ
て,最終的に今どうなっ
ているかというと,ああいう状態になっ
ているんです。それに対して,また新たに大きな問題として引きずっ
ているということになっ
ています。そういったこと
が今回も
あり得るというふうに懸念し
ているから質問し
ているわけです。そういったことに対してアオッサの教訓を生かすという考えはございますか。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) アオッサの経験というのは,なかなかお答えしにくいところではございます
が,行政としますと,福井駅周辺におきまして現在新幹線開業を見据え,観光交流センターや駅,駅周辺の整備,それと駅西側におけるいろんな道路整備を行いながら,そこへ民間投資を誘導し
ているというの
が現状でございます。そういった意味合いの中で継続的に民間活動を続け
ていただくには,民間の知恵というのは非常に大事だと思いますし,そこへの資本投資,そういったこと
が大切だと思いますので,私どもとすると,そういった形で民間の投資を支援し
ていきたいと考え
ているところでございます。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 民間の知恵に対して期待した結果,どうなっ
ているかということを申し上げ
ているんです。都市戦略部長ですから,戦略的にこういうふうに絵を描い
て,こういうふうににぎわいをつくっ
ていくんだという答弁
が欲しいと思います
が,そのワードとしてラウンドワンという考えはないのでしょうか。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 個別の施設についてはなかなかお答えできません
が,先ほど申しましたように商業施設としては有意義なものだとは考え
ておりますので,いろんなハード事業なり,ソフト事業を行いながら,まちのにぎわいを福井市としてつくっ
ているわけでございます。それに民間の方々に投資し
ていただい
て,さらに効果
が発揮できるように協議し
ていきたいと考え
ております。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) それでは,ちょっと切り口を変えまし
て,商工労働部長のお考えもお聞きしたいと思います。
◎商工労働部長(寺井道博君) 中心市街地,まちというものは,これまでも議論し
てきたように,例えば住む,働く,買う,楽しむ,そういったいろんな要素で成り立っ
ているもので
あります。今,議論になっ
ております共同住宅,そして商業施設は,それぞれまちを維持し
ていく機能を持っ
ていると思います。なかなか優劣について判断することは難しいというふうに考え
ています。ただ,先ほど都市戦略部長も申しましたように商業振興の視点でのみ考えれば,一般論としてにぎわい創出につながる商業施設の立地というのは中心市街地の活性化にとって有益ではないかというふうに考えます。ただし,これも先ほど答弁しましたように建物の所有者をはじめ,まちなかには様々な御意見
がございます。そういったことから,このビルの今後の活用等につきまし
ては,我々としましては引き続き民間の動向をしっかりと注視し
ていきたいと考え
ております。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 杉本知事
がどきどきわくわくという発言をされ
ていて,ラウンドワンいいねというようなこともおっしゃっ
ていました。それに対して市長は,杉本知事とラウンドワンについて語り合ったこと,意見交換などを行ったことはございますか。
◎市長(東村新一君)
ありません。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) ぜひとも議論し
ていただきたいと思います。 続い
て,空き家問題について質問します。 空き家につきまし
ては,以前から議論の中にも出
ていましたけれども,福井市の市営住宅として借り上げるということはお考えの中にございませんか。
◎建設部長(増永孝三君) 民間共同住宅の空き家
が多く存在し
ていることは存じ
ております。そのため,民間共同住宅の借り上げ制度の実施につきまし
ては,昨年度から検討を始め
ております。今年度改定する福井市住宅基本計画の見直しにおいて整備方針を協議し
ていきたいと考え
ております。 (27番 堀川秀樹君 登壇)
◆27番(堀川秀樹君) 協議を進め
ていただきたいと思います。 それと,市営住宅としての借り上げについては,国からの補助金とか,いろんな問題
があると思うんですけれども,それも含め
て御検討をお願いします。借り上げたほう
が最終的には福井市の持ち出し
が少なくなるという試算になるのではないかなと思います。よろしくお願いします。 それから,まちなかに
あるマンション,共同住宅を全部仏間にし
て,田舎のおうちに
ある仏壇を全部引き受けると,田舎のおうちは転売できるし,まちなかの空きマンションには入居者
が入るという一石二鳥になるのではないかなと思います。これは提案させ
ていただきます。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○副議長(村田耕一君) 次に,32番 加藤貞信君。 (32番 加藤貞信君 登壇)
◆32番(加藤貞信君) 新政会の加藤貞信です。 通告に従いまして一般質問をさせ
ていただきますので,よろしくお願いします。 最初に,福井市国土強靱化地域計画についてお尋ねします。 本年も6月に入りました
が,我々福井市民にとって,これからの季節は昭和23年6月28日の福井地震,平成16年7月18日の福井豪雨など,忘れることのできない自然災害に見舞われた時期となります。近年,我が国においては東日本大震災や熊本地震などをはじめとする大規模地震,また集中豪雨による土砂災害など,全国各地で想定を超える自然災害
が多発し
ております。本市においても昨年7月29日の大雨により,多くの被害を受けました。国はこのような状況を踏まえ,いかなる災害
が発生し
ても被害を最小限に抑え,かつ迅速な復旧復興につなげる国土強靱化を推進し
ております。 また,この4月からスタートした本市の第八次福井市総合計画においても,政策3,生活インフラに関する政策として,持続可能で強靱な社会基盤と安全で快適な生活環境
が整ったまちをつくると記され
ており,国土強靱化地域計画に基づく各種事業
が展開され
ていることと思います。 そこでまず,令和4年度における国土強靱化地域計画の主な取組についてお知らせください。 また,計画の数値指標の達成状況についてもお伺いします。 さて,先般作成された令和4年度部局マネジメント方針においては,いかなる災害
が起こっ
ても機能不全に陥らない,強靱な地域づくりを推進するため,福井市国土強靱化地域計画を改定しますと示され
ております。既に改定作業に着手され
ているかと思います
が,改定に当たっての基本的な考え方について,市長の御見解をお伺いします。 次に,本市の認知症高齢者に対する取組についてお尋ねします。 総務省統計局
が本年5月20日に公表した2021年12月1日現在の人口推計確定値によると,日本の総人口は1億2,538万人で,前年同月に比べ約70万9,000人減少したとのことです。一方で,65歳以上の人口は3,622万7,000人で,前年同月に比べ,逆に17万3,000人増加したとのことです。また,2017年に国立社会保障・人口問題研究所
が公表した日本の将来推計人口によると,日本の人口減少はさらに進行し,2053年には1億人を割っ
て9,924万人となり,2065年には8,808万人になると予想され
ています。 総人口
が減少する中,65歳を迎える人は増え続け,2022年現在の高齢化率29%
が2036年には33.3%と,3人に1人
が高齢者になります。その後,65歳以上の人口は減少します
が,それ以上に人口減少は進行するため,2065年には高齢化率
が38.4%に達し,約2.6人に1人は高齢者という超高齢社会を超える社会
が訪れると言われ
ています。 このように高齢者
が増加する中で,国
が令和元年6月に認知症施策推進大綱を定めるなど,重点施策に掲げる認知症の高齢者数はどのようになっ
ていくのか。厚生労働省の推計では,2012年に約462万人程度で
あったもの
が2025年には約700万人となり,高齢者の約5人に1人に達すると見込まれ
ております。 認知症は脳の病気や障害など,様々な原因により認知機能
が低下し,日常生活全般に支障
が出
てくる状態です。症状は主にアルツハイマー型認知症をはじめとする4つのタイプ
があり,初期の段階では単なる物忘れに見え
ても,次第に仕事や家事でミス
が増える,お金の勘定
ができなくなる,慣れた道で迷うなどのサイン
が現れ,ようやく家族や周囲
が気づくこと
が多いようです。一般に認知症は早い段階で気づき,運動や脳トレなどの予防的活動を開始することで症状の進行を遅らせること
ができるとも聞い
ております。 そこで,お尋ねします。 認知症対策には早期発見,早期対応
が大変重要だと考えます
が,本市ではどのような取組を進め
ているのか,お伺いします。 また,認知症などにより財産の管理や日常生活に支障の
ある人たちを社会全体で支え合うことは,今後の大きな課題で
あると考えます。認知症高齢者の権利擁護のための制度として成年後見制度
があります
が,日々の暮らしに不安を抱える人たちを支える重要な手段で
あるにもかかわらず,制度自体はあまり知られ
ていないように思われます。医療,介護などによる支援とともに,人権や財産の保護など,高齢者
が安心し
て生活できるよう,認知症高齢者の権利を守るための成年後見制度の活用は大変重要です。 本市では6月3日に,フェニックス・プラザ内にふく
い嶺北成年後見センター
が新たに設置されました。このセンターは,ふく
い嶺北連携中枢都市圏内の7市町
が連携し,嶺北圏内の成年後見制度の相談窓口として設置したと伺っ
ております
が,具体的にどのような役割を担っ
ているのでしょうか,お尋ねします。 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇)
◎市長(東村新一君) 私からは,福井市国土強靱化地域計画についてのうち,改定に当たっての基本的な考え方についてお答えします。 この計画では,計画期間をおおむね5年とし
ていること,また本計画と整合
が求められる県の国土強靱化地域計画も令和4年度末までに改定予定で
あることを踏まえ,本年度改定に取り組むものです。 改定に当たりましては,前回策定時同様,学識経験者や関係機関,団体など,民間委員により構成する検討委員会を設置し,意見,助言をいただきながら検討を進め
てまいります。 改定に当たっての基本的な考え方でございます
が,現行計画に基づく取組の進捗や,近年の災害状況,国や県の動向等を踏まえ
て検討を行っ
てまいります。 今後の主な課題といたしまし
ては,近年激甚化する風水害等への対策や,地震等の大規模な自然災害に備えた施設の計画的な更新,維持管理,雪害対策のさらなる充実,また昨年5月の災害対策基本法改正により,自治体の努力義務とされた避難行動要支援者の個別避難計画の作成など
がございます。 特に,風水害対策では流域全体で水害を軽減させる流域治水の推進
が求められ
ております。河川改修のさらなる促進を図るとともに,昨年度改訂した福井市洪水・土砂災害ハザードマップや福井市下水道内水ハザードマップについて市民への周知と理解促進を図り,水害に対する危機管理意識のさらなる向上を図っ
ていく必要
がございます。 これらを念頭に置きつつ,いかなる災害
が起こっ
ても機能不全に陥らない強靱なまちづくりにつながるよう,改定作業を進め
てまいります。 (総務部長 齊藤正直君 登壇)
◎総務部長(齊藤正直君) 福井市国土強靱化地域計画について,残りの御質問にお答えします。 まず,令和4年度における主な取組についてです。 本市では,いわゆる国土強靱化基本法の趣旨を踏まえ,いかなる災害
が起こっ
ても機能不全に陥らない強靱な地域をつくり上げるために,平成30年9月に福井市国土強靱化地域計画を策定いたしました。本計画に基づき,公共施設等の耐震化や台風,局地的豪雨等,異常気象による被害を最小限に食い止めるための治水・浸水対策など,災害に強い都市基盤を築き上げるための各種施策に取り組んで
いるところです。 令和4年度の主な取組として,まず道路整備につきまし
ては,川西国道線の整備や,環状西線と県道福井丸岡線との交差点の改良等を行うことで,安全で円滑な道路交通環境を確保いたします。 また,橋梁に関しては新明里橋の耐震補強に取り組むとともに,橋梁長寿命化修繕計画に基づき,計画的に橋梁の補修,点検を行い,安全性を確保し
てまいります。 河川整備につきまし
ては,近年の局地化,激甚化する浸水被害を軽減するため,開発川や鷲塚川などの浸水常襲地区の河川改修や,調節池整備を計画的に行っ
てまいります。 また,必要箇所に水位計やウェブカメラを設置し,水防管理システムを導入することにより,水防活動の効率化と迅速化を図ります。 さらに,南消防署につきまし
ては,基本計画に基づき,基本設計及び実施設計業務に着手し,消防体制の充実強化を図っ
てまいります。 加え
て,東安居団地D棟の建て替えにつきまし
ては,令和5年度の完成を目指し,整備し
てまいります。 これらの取組を着実に推進することで,安全・安心で強靱なまちづくりを進め
てまいります。 次に,計画の数値指標の達成状況についてです。 本計画では,施策の進捗状況や達成度を把握するため,重要業績指標(KPI)を設定し,毎年度末時点におけるそれらの達成状況を把握することで,進捗を評価し
ています。 計画初年度で
ある平成30年度から令和3年度までの4年間の達成率を申し上げますと,平成30年度は78.5%,令和元年度は75.6%,令和2年度は62.1%,令和3年度は65.7%という結果でございました。達成できなかった主な理由としまし
て,令和3年度の結果を踏まえ
て申し上げますと,コロナ禍により予定し
ていた訓練や出動,講座等
が実施できなかったことなどでございました。 達成できなかった項目につきまし
ては,その原因等を精査し,今後も引き続き,各KPIの達成に向け,しっかりと取組を進め
てまいります。 (福祉部長 小寺正樹君 登壇)
◎福祉部長(小寺正樹君) 本市の認知症高齢者に対する取組についてお答えいたします。 まず,認知症対策への本市の取組についてです
が,認知症は様々な要因により脳の認知機能
が低下することによって記憶や判断力の障害
が出
てくる状態で,年齢を重ねるにつれて誰も
がかかる可能性の
ある症状です。 本市の認知症高齢者数は,要介護認定の結果から1万人程度と推計され,65歳以上の高齢者の7人に1人
が現在認知症で
あると考えられ
ております。 福井市第8期介護保険事業計画では,様々な課題を抱える高齢者
が,住み慣れた地域の中で安心し
て生活を送ること
ができる社会づくりのため,各種施策を進め
ております。 その中で認知症施策といたしまし
ては,普及啓発,地域づくり,早期発見・予防の3つの柱を掲げ,認知症の人を支える支援体制の構築に取り組んでおります。具体的には,普及啓発として,幅広い世代に対して理解を深める認知症サポーター養成講座の開催,また地域づくりでは,地域住民や医療,介護,福祉などの関係機関と連携しながら,認知症の人や家族の居場所となる認知症カフェの設置や,認知症への適切な対応を学ぶ認知症ひとり歩き模擬訓練などを実施し
ております。 特に,力を入れ
ております早期発見・予防の取組では,介護予防教室や自治会型デイホームなど高齢者の集いの場を利用し
て実施し
ている,あたまの元気度調査により,認知症の疑い
がある方を早期に発見し,その後医療機関での受診にまでつなげ
ております。 また,認知症初期の段階で,専門職員
が本人や家族の自宅へ訪問し,今後の治療方法や生活支援上のアドバイスを行う認知症初期集中支援チームを配置し,地域での自立生活をサポートするなど,認知症高齢者やその家族を支える体制を整備し
ております。 今後も,こうした施策を充実させながら取り組んでまいります。 次に,ふく
い嶺北成年後見センターの具体的な役割についてお答えします。 近年の人口減少,少子・高齢化の影響により核家族化や地域のつながり
が希薄化し,認知症高齢者や障害の
ある方など,社会的弱者
が孤立しやすい社会状況になっ
ております。成年後見制度は,こうした判断力
が十分でない人や身寄りのない人の財産や権利を守り,支援する制度です。 ふく
い嶺北成年後見センターは,制度利用を進める中核機関として,医療や司法など,専門職団体の協力を得ながら本市と勝山市,鯖江市,永平寺町,池田町,南越前町,そして越前町の嶺北7市町
が共同で設置いたしました。当センターでは制度の利用促進を図るため,成年後見に関する相談業務や,成年後見人の受任候補者の調整,家庭裁判所への申立ての支援,後見人の担い手育成,そして広報活動などを行います。特に,相談業務では,一次相談窓口で
ある各市町の相談部署等では対応
が難しい遺産分割協議や,多額の財産管理
が必要となる案件のほか,家族関係
が複雑で制度利用の同意
が得られない案件など,専門的な支援を要する場合の二次相談窓口としての機能を持たせ
ております。 また,当センターには,社会福祉士3人
が常駐し,個別の相談を受け
ており,相談内容によっては弁護士等を活用するなど,困難な事例に対しても速やかに対応できる体制を取っ
ているところでございます。 今月3日に開所いたしました
が,既に制度についてのお問合せや,認知症の方の相続手続に関することなどの相談を受け
ております。 今後も,誰も
が安心し
て住み慣れた地域で自分らしく暮らすこと
ができる環境づくりに努め
てまいります。 (32番 加藤貞信君 登壇)
◆32番(加藤貞信君) 御答弁ありがとうございました。 ただいま福井市国土強靱化地域計画についてお尋ねいたしました
が,自然災害は今起こるかもしれませんし,いかなるときに発生するかも分かりませんし,どんな規模かも分かりません。市民
が安心し
て安全に暮らせるように,今後ともさらに強い社会基盤の整備,構築に取り組んでいただきたいと思います。 また,認知症の高齢者に対する施策についてお尋ねいたしました
が,実際に認知症の方を毎日介護され
ている御家族の方の御苦労の話を聞くと,本当に大変だと伺っ
ております。本当は増えないほう
がいいんですけれども,今後もだんだん増え
ていくで
あろう認知症の方,そしてその家族に寄り添っ
て施策を推進し
ていくことを強くお願いしまし
て,私の質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。 これは要望というか,お願いです。
○副議長(村田耕一君) 次に,22番 下畑健二君。 (22番 下畑健二君 登壇)
◆22番(下畑健二君) 公明党の下畑健二でございます。 通告に従いまして3点質問させ
ていただきます。 最初に,アリーナ構想について質問します。 アリーナ整備の基本構想案
が,本来ならば5月下旬に発表されると期待し
ておりましたけれども,残念ながら延期となっ
ております。この構想案の策定依頼先は,プロポーザル審査委員会の厳正な審査の結果,スポーツ用品店を展開するゼビオグループ企業のクロススポーツマーケティングと,投資助言・コンサルティング業のスターリングパートナーズ合同会社の2社による企業体
が選定されたとのことです。この企業体
が基本構想案の取りまとめだけでなく,県都にぎわい創生協議会における議論に必要な各種資料の作成など,協議会運営への大事な支援を任されることになります。 ゼビオグループは,ゼビオアリーナ仙台,フラット八戸の運営管理をし
ており,私も当初からアリーナ構想の民設民営の民にゼビオグループ
が関係し
てくるんだろうと考え
ておりました。 この計画について3点質問させ
ていただきます。 まず1点目は,建設費用の増額
が予想されることについて質問します。 今,基本構想案
が示されず延期されたのも,最近の資材高騰により建設費用を積算し直し
ているからでしょうか。しかし,この資材高騰や物不足は今後も続く可能性
があり,予断を許しません。 私たち公明党は4月にゼビオアリーナ仙台へ視察に行き,アリーナ仙台の館長から施設の説明をお伺いしました。アリーナ仙台は2012年10月にオープンしました
が,当時は工夫しながら30億円で建設できたそうです。今なら1.5倍の50億円近くはかかるだろうと館長は話され
ておりました。アリーナを安く建設できたこと
が,オープンし
てからの順調な運営につながり,ずっと黒字経営をされ
ている要因にもなっ
ております。今,木材も鉄骨も1.5倍ほどの値段になっ
ていたり,ウォシュレットトイレなど,半導体不足で入荷しにくい物も
あったりし
て,納期どおり完成するの
が大変だと建築関係者からもお聞きします。予定し
ていた建設費よりさらに増額となること
が予想され,この高値
がいつまで続くか分からない状況になっ
てき
ています。物不足により,予定する完成時期の延期も心配になります。そうしたことから,民間事業としての採算
が今後合わなくなること
が心配になります。この点について本市はどのように考え
ているのか,お伺いします。 2点目は,福井市の支援について質問します。 本市はアリーナ構想発表の当初から,民設民営だけれども,成功させるためには県と連携しながら必要な支援を検討し
ていきたいとされ
ておりました。成功させるためには,県も市も財政支援
が必要との認識だと思います。 私
が調べたところでは,ゼビオアリーナ仙台は仙台市と定期借地権を20年結んで
いますけれども,最初の5年間だけ借地料を減免しただけで,仙台市としての負担は一切
ありません。八戸市に関しましては,土地については長期で無償貸付けにし,学校体育や地域住民の施設利用枠として年間で2,500時間を確保し
て,その使用料として年間1億円ほどを支払っ
ています。それ以外の八戸市による支援はないようです。八戸市は,アイスホッケーリンク施設
が老朽化によって営業継続
が困難になっ
て,その代替施設
がどうしても必要とのやむにやまれぬ事情
があって,ゼビオグループに可能性を依頼した経緯
があります。そうしたことから,市は土地の無償貸付けと年間の施設使用時間を確保した施設使用料を支払っ
ているようです。これはゼビオグループ
が民設民営,また民設共営で運営管理する2件の実例です。 本市としては,今回のアリーナ整備でどのような支援を検討され
ているのか,お伺いします。 3点目に,地元住民の理解づくりについて質問します。 市長は,東公園周辺は住宅地で
あり,基本構想策定では地元住民の生活に十分配慮する必要
があると発言され
ております。アリーナ建設の実現に向け
ては,地元の理解
が一番必要です。どんなに魅力
ある提案で
あっても,地元
が反対したら何もできないんだと私は理解し
ております。 ゼビオアリーナ仙台を視察したときに,ちょうどアリーナで専門学校の入学式
があり,それ
が終わっ
て生徒の皆さん
が駅に向かっ
ているときに,私たちは駅からアリーナに向かっ
て歩い
ていきました。歩道の幅いっぱいになっ
て駅に向かっ
てにぎやかに歩く入学生たちにより,私たちはほとんど歩くスペース
がありませんでした。館長に,アリーナの周辺から苦情は
ありませんかと質問したところ,利用客以外の方から歩道
が歩けないとの苦情
がありますとお答えいただきました。近くの駅からアリーナ仙台までは,住宅街では
ありません。商業施設やマンション
が立ち並ぶ場所です。やはり福井駅周辺から東公園へと歩く動線は,よほどの対策をする必要
があるんだと私は感じました。 こうした地元住民への対応と説明会は基本構想に関係なく行われるべきですけれども,地元の方にお聞きすると,何も説明
がないとのことでございました。住宅街を歩くこと,また自家用車や舞台をつくる大型のトラック
が出入りすることは避けられない事実です。地元住民への対応は福井市
が中心になっ
て行うと認識し
ています
が,本市はこれまでに東公園周辺自治会に対して,どのような対応を取っ
てきたのでしょうか。 また,今後の自治会,住民への説明の予定はどのようになっ
ているのか,お伺いします。私は地元の方々の御意見を聞い
て,それを反映した事業にすること
が大切だと思います。昔は商店街も
ありましたけれども,今は商売され
ている方も減少し
ています。何のメリットもないと言う住民もいらっしゃいます。アリーナは文化活動の拠点だけでなく,災害対策の拠点としても期待できます。地元のメリットについてもぜひ検討し
ていただき,どうか地元の理解
が進むよう要望いたします。 次に,福井市国土強靱化地域計画について質問しますけれども,先ほど加藤議員
が質問されまし
て,ほとんど同じ質問でございます。重なった質問は省きまし
て,今総務部長から答弁
があった部分だけお聞きします。福井市国土強靱化地域計画では,起き
てはならない最悪の事態23項目を設定し,推進すべき施策として重要業績指標(KPI)を48項目設定しました。計画期間
が残り1年を切りましたけれども,令和4年6月現在の業績指標48項目の達成状況,進捗状況はどうなのかをお伺いします。もし達成
が困難な業績指標の項目
があれば,その今後の方向性についてお伺いします。先ほどの答弁は,平成30年度,令和元年度,令和2年度,令和3年度の単年度ごとの計画の達成率についてでした
が,私は48項目の中の達成状況,何項目
が達成見込みなのか,また進捗状況,達成
が見込めない項目,これについての方向性をお伺いしたいという質問でございますので,その答弁をよろしくお願いしたいと思います。 改定についての考え方,また取組については,今ほど市長から答弁
がありましたので省かせ
ていただきます。 次に,福井市のDX(デジタルトランスフォーメーション)の取組について質問します。 福井市DX推進計画,また実施計画
が本年4月に策定され,令和8年度までの目指す成果や数値目標も明記され
ております。その計画を中心に何点か質問させ
ていただきます。 1点目は,マイナンバーカードの普及促進です。 マイナンバーカードの普及促進に向け
て,本市はカード申請や交付のための時間外窓口,休日窓口の開設,ショッピングセンターや公民館,企業への出張申請の実施などの取組を計画され
ております。そうした取組以外に,さらなる普及促進に関しては国の後押し
が必要です。本年1月からマイナポイント事業第2弾
が実施され
ており,6月30日からはカードを健康保険証として登録したり,公金受取口座を登録したりした場合に,それぞれに7,500円
が付与されます。カード取得者や第1弾を利用し
ていない人を対象に5,000円のポイントを付与する事業と合わせると,1人当たり最大2万円分
がポイント付与されます。食品などの値上げ
が続く中,このポイント事業を利用したいと願う市民はたくさんいらっしゃると思います。しかし,ポイント付与の仕方
がなかなか分からなく
て,第1弾でもカード取得者の半分ほどしかポイントを利用し
ていないとの報道も
ありました。今回は,さらにポイントも大きくなりますので,そうしたポイントをもらうための手続については幅広く周知し,ポイント事業の手続を支援する窓口サービスも,市役所やショッピングセンター以外に公民館などにも拡大し
てはどうかと私は思います
が,どうでしょうか。 政府はマイナ保険証の利用を促すことで,将来的に現行の保険証を原則廃止する方針を示し
ています。マイナンバーカードの普及促進
が加速する1年になる可能性
があります
が,この普及促進に対する本市の御見解と,マイナポイント事業手続支援に関する今後の本市の取組についてお伺いします。 2点目は,デジタル格差解消への取組についてです。 デジタルに不慣れな人を支援するため,スマートフォンの利用方法などを支援するデジタル推進委員の取組を国
が推進し
ています。本市では,公民館でのスマホ教室を含む市民ICT事業の開催,またデジタル活用支援推進事業を推進され
ていますけれども,この事業の現状についてお伺いします。 政府は,高齢者らにITの使用方法を教えるデジタル推進委員を全国に2万人配置するとして,格差解消を進める方針です。本市もさらなる取組
が求められ
ていますけれども,デジタル格差解消に向けた今後の本市の取組について,御見解をお伺いします。 3点目に,窓口サービスの向上と窓口手続のオンライン化について質問します。 まず1つお聞きしたいのは,市役所の窓口ではどの部署もアクリル板
が置かれ,マスクでお話をすると職員の声
が聞き取りにくいとのお声をいただきます。聞こえ
ているふり,分かっ
ているふりをし
ている方もいらっしゃるようで,そういった相談
がございます。コロナ禍の中なので仕方ないことでは
ありますけれども,何か対策はできないのかと思います。窓口のサービス向上として,こうした点について御見解をお伺いします。 市民課で,書かない窓口というの
が全国でも始まっ
ています。職員
がお客様から住所,氏名,生年月日などの情報を聞き取っ
て,窓口業務支援システムへ入力を行い,申請書の作成を支援します。印刷された申請書を確認し
て,署名欄に記入し
ていただくだけです。手続漏れも防止され,時間の効率化も図れるようです。 本市の行財政改革指針には,窓口サービスの充実の取組項目に窓口手続のオンライン化
が明記され
ています。自治体窓口デジタル化の肝は,市民に書かせない,待たせない,来させないの3ない窓口の実現だと専門家は話し
ております。オンラインでできる手続を全てオンライン化することで,住民や事業者を窓口に来させないようにするとともに,窓口で手続をする場合でもデジタル化を進めることで申請書を書かせない,窓口で待たせないようにしなければいけないとのことです。本市としても,この3ない窓口を目指すのか,御見解をお伺いします。 4点目に,多様な媒体を活用した行政情報の発信について質問します。 広報紙やテレビ,ソーシャルメディアなど,複数の情報発信メディアを活用した市政情報の分かりやすく効果的な発信
が目指す成果です。 市政広報については,月2回自治会ルートで会員の各家庭に配布され
ております。課題としては,自治会未加入者の家庭には配布されないことですけれども,最近は自治会未加入者
が増え
ているの
が現状です。また,高齢化に伴っ
て,自治会長の中には月2回の市政広報の配布
が負担になるとの声も聞こえ
ております。市政広報の配布については,全市民に行き渡るように配布方法を検討され
ている自治体も
あるようですけれども,この点について本市の御見解をお伺いします。 様々な媒体を通して市政情報
が得られ
ていると思われ
ている市民の割合について,本市はどのように把握され
ているのか,お聞きします。 広報紙のような紙媒体も必要です
が,メディアや動画を活用した分かりやすい情報発信も今後はより必要になると思います。令和3年度末のクロスメディア件数1,488件を,令和8年度に2,500件にする目標です。どの媒体を増やし
て市政情報を強化するのか,またこのクロスメディア件数を約1,000件増やすことによって,市政情報
が得られ
ていると感じる市民の割合をどれだけ増やすのか,また先ほどの市政広報
が届かない自治会未加入世帯への情報提供をどうしていくのかについて,本市の御見解をお伺いします。 最後に,5点目,誤給付防止策の取組について質問します。 山口県阿武町での給付金4,630万円の誤給付
が話題になりました
が,新型コロナの給付金の振込をめぐっては,福島県天栄村や大阪府寝屋川市,最近では山梨県南アルプス市など,各地で同様の誤給付のミス
が相次いで
いるようです。識者からは,データ入力や確認などの作業工程
が増えることで,ミスの可能性
が高まる。行政は,業務の効率化やチェックの強化につながるデジタル化を一段と進めるべきだとの意見も
あります。本市でこうしたミス
が起こる可能性はないのでしょうか,お伺いします。 金融機関と情報を共有できるオンラインでの給付システムを導入し,誤給付を防ぐ取組を進め
ている自治体も
あるようでございますけれども,本市での誤給付を防ぐ取組について御見解をお伺いします。 以上で私の総括質問を終了します。御清聴ありがとうございました。 (副市長 西行茂君 登壇)
◎副市長(西行茂君) 私からは,本市のDXの取組についての御質問のうち,3ない窓口についてお答えいたします。 窓口のデジタル化におきましては,申請書に書かない,窓口で待たない,市役所に来ないといった市民の利便性向上に向けた取組
が必要で
あると認識いたし
ております。 本市では,令和4年3月に福井市DX推進計画を策定し,各種分野のDXに取り組んでおり,窓口のデジタル化に関しては,特に市民目線に立った窓口サービスの向上
が重要で
あるとの考えの下に各種取組を進め
ております。 まず,書かない窓口の取組といたしまし
ては,マイナンバーカードを読み取ることで,申請書に氏名や住所等の情報を自動で入力する申請書作成支援システムを導入し
ております。また,待たない窓口の取組としましては,市ホームページ上で窓口の混雑状況を随時お知らせする混雑ランプを導入し
ております。さらに,行かない窓口の取組としましては,マイナンバーカードで住民票や戸籍,税証明などを取得できるコンビニ交付サービスを実施し
ているほか,福井県電子申請・施設予約サービス,いわゆるふくe-ねっとや,国の電子申請システムで
あるぴったりサービスを活用し,子育て,介護をはじめとした各種行政手続のオンライン化に取り組んで
いるところで
あります。 今後も,行政手続のオンライン化を推進し
てまいりますとともに,窓口のサービス向上を含めた行政のDXに取り組んでまいります。 (市民生活部長 廣瀬峰雄君 登壇)
◎市民生活部長(廣瀬峰雄君) 福井市のDXの取組のうち,マイナンバーカードの普及促進についてお答えします。 公民館におけるマイナポイントの手続については,令和2年10月から令和4年3月末までの間,全公民館で窓口を開設し,マイナポイントに関する相談や申請をサポートし
てきました。引き続き,公民館や自治会などからの依頼に応じ
て出張申請受付窓口を開設し,多くの市民に利用し
ていただけるよう努め
てまいります。 また,周知につきまし
ては,昨年度利用者の多かった大型商業施設での出張申請受付の際に,これまでの広報ふくいや市ホームページのほか,新聞やフリーペーパー情報誌,SNSなどの新たな手段を用い,マイナポイント手続のサポート実施について幅広く広報いたします。 次に,マイナンバーカードの普及促進に対する見解とマイナポイント手続支援に関する取組についてです
が,今年度はスポーツ少年団の活動場所や高校での出張申請受付を行い,交付率の低い若年層への普及啓発に努め
ていくこと
が必要で
あると考え
ております。 また,マイナポイント手続支援につきまし
ては,全ての出張申請受付会場に窓口を設け,既にカードをお持ちの方も含め,手続の支援をし
てまいります。 (工事・会計管理部長 佐野仁則君 登壇)
◎工事・会計管理部長(佐野仁則君) 誤給付防止策についてお答えいたします。 山口県阿武町など,他市町村で起きた同一の支払い先への二重払いや,支払い対象外への誤給付といった事例は,人的なミス
が原因と考えられます。 本市の給付金などの振込に関しては,支払いを行う各所属
がシステム上で支払いに関するデータを作成し,所属長の決裁を経
て書類で出納課に提出します。出納課では提出された書類
が適正で
あるか審査を行い,特に支払い先や金額については,二重,三重のチェックを重ねた上で,データを指定金融機関にオンラインで送っ
ています。このように,各所属でのデータ作成及び出納課での審査,支払い手続における慎重かつ入念な確認作業の上,直接データを金融機関に送っ
ていることから,他市町村で
あったようなミスは起こりにくいものと考え
ております。 しかしながら,今後の本市の取組として,人的ミスの未然防止のため有効と考え
ておりますDXの取組を進めるとともに,様々な研修機会を捉え,職員全体での会計事務能力の向上に努め
てまいります。 (総務部長 齊藤正直君 登壇)
◎総務部長(齊藤正直君) アクリル板設置窓口のサービス向上についてお答えします。 窓口のアクリル板は,来庁者と職員の双方を新型コロナウイルスの飛沫感染から守るために設置し
ているもので
あり,御理解いただきますようお願いいたします。 なお,職員の接遇に関しましては,アクリル板により,相手にとって自分の声
が聞き取りにくいことを踏まえ,相手の状況に合わせ
て声の大きさやトーンを変えたり,資料やパンフレット等を用いたりするほか,場合によっては対応場所を移動したりするなど,丁寧な対応を心がけるよう,引き続き研修等を通じて周知徹底し
てまいります。 次に,多様な媒体を活用した行政情報の発信についてお答えします。 まず,広報紙の全市民への配布についてです
が,全世帯への郵送やポスティング等を行うには多額の費用
がかかるほか,広報紙以外の配布物をどのように配布するかなどの課題
があります。とはいえ,社会情勢
が変化する中においても,継続し
て全ての市民に行政情報を提供することは欠かせませんので,今後とも広報紙等の配布方法について他自治体の事例も参考にしながら研究し
てまいります。 なお,広報紙については,自治会未加入世帯の方も情報を得られるよう,公共施設,金融機関,コンビニエンスストアに配布し
ています。 また,市ホームページや無料の電子書籍閲覧ツール,カタログポケットにデジタル版広報紙を掲載し
ています。さらに,福井市公式LINEの登録者にこれらの発行をお知らせし
ているところです。 次に,様々な媒体を通して市政情報を得
ている市民の割合についてです
が,令和3年に実施したふくeアンケートの結果では,福井市の情報をどこから得
ているかという設問に対し,広報紙
が74.3%,次いでホームページ
が45.9%,テレビ・ラジオ
が32.2%,SNS
が30.6%で
あり,どこからも得
ていない
が1.8%でございました。 次に,どの媒体を増やし
て情報を強化するのかについてです。 本市は,これまでも広報紙やテレビ,ラジオ,ホームページ,SNS,報道機関への投げ込み等を組み合わせ,それぞれの広報媒体の持つ強みや特徴を生かすことで,媒体間の相乗効果を高めるクロスメディアを積極的に実施し
ています。 今年度は,クロスメディアによる情報発信をさらに効果的に進めるため,行政広報に関する豊富な知識と経験を有する方に広報アドバイザーを依頼し,各所属
が作成するチラシやポスター,プレスリリースなどへの助言を受けるほか,広報研修等を通して,職員の広報マインドと技術力の向上を図っ
てまいります。 また,職員の情報発信に加え,福井の魅力を自ら発信する市民を育成するため,ユーチューブに関心の
ある方々を対象にふくチューバー養成講座を実施し
てまいります。 次に,市政情報
が得られ
ていると感じる市民の割合についてです。 その目標値は設定し
ておりません
が,今後も様々な広報媒体の特性を生かし
て市政情報を積極的に発信することで,自治会加入,未加入にかかわらず,また年代にかかわらず,多くの市民に市政情報を得られ
ていると感じ
ていただけるよう努力を重ね
てまいります。 次に,福井市国土強靱化地域計画についてでございます。 現在の福井市国土強靱化地域計画の達成状況でございます
が,先ほど令和3年度は65.7%と回答いたしましたけれども,具体的には一部同じ項目のKPIを整理し
て捉え
ておりますので,全部で35項目で捉え
ております。そのうち12項目において未達成という状況となっ
ております。 具体的に紹介いたしますと,1つは,個別支援計画新規作成者数でございます
が,目標値300に対しまして,令和3年度の実績は190にとどまっ
ております。これは,新型コロナウイルス感染症の影響により出前講座回数
が減少したことや,支援者と要支援者の面談の機会
が減少したことなど
が理由と考え
ております。 もう1つ紹介しますと,下水道による都市浸水対策達成率でございます
が,令和3年度は92%を目標とし
ておりました
が,実績は84.2%にとどまっ
ております。これは,加茂河原ポンプ場の更新において用地取得に時間を要したことにより,工事着手
が遅れたためでございます。 そのほか10項目ございますけれども,計画期間はまだ今年度いっぱいございますので,できるだけ達成に向け
て努力し
てまいりたいと存じます。 (都市戦略部長 桑原雄二君 登壇)
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 福井市のDXの取組の残りの御質問にお答えいたします。 まず,公民館でのスマホ教室を含むICT事業の開催や,デジタル活用推進事業の現状です
が,本市では公民館においてパソコンやスマホの使い方などを学ぶ市民ICT講座を開催し
ております。令和3年度におきましては,18公民館で開催し,延べ916人の方に参加し
ていただきました。 また,国のデジタル活用支援推進事業を活用し
て,本市と民間企業
が参加し設立した,福井ICT推進協議会による高齢者向けのスマホ教室や相談会の開催に取り組んでおります。 令和3年度におきましては,福井市総合ボランティアセンターや公民館など8か所で開催し,延べ374人の方に参加いただいたところでございます。 次に,今後の取組についてです
が,社会全体のDXの推進を通じて誰も
がデジタル化の恩恵を享受できるよう,デジタル格差解消に向けた取組は今後も継続し
ていく必要
があると考え
ております。 本年度は,地域コミュニティーのデジタル化に向け,殿下地区をモデル地区とし,スマートフォンの使い方に関する講座を7月以降順次開催し,地域の方
がデジタル機器を使いこなせる環境づくりに向け
て取り組んでまいります。 今後も,住民のニーズや,現在国
が進め
ておりますデジタル推進委員制度などの社会動向を踏まえ,様々なデジタル格差の解消に取り組んでまいりたいと考え
ております。 最後に,アリーナ構想についてお答えいたします。 まず,建築資材の高騰による建設費の増額及び完成時期の延期についてです
が,現在
ウクライナ情勢や円安などの影響によって建築資材
が高騰し
ており,6月7日に開催されました第5回県都にぎわい創生協議会では,アリーナ整備に関する費用の精査に時間を要し
ているとの中間報告を受けました。今後,策定されるアリーナの基本構想の中で,整備に関する費用や資金調達及び具体的なスケジュールについて,十分に検討し
ていただけるものと考え
ております。 次に,市はどのような支援を検討し
ているのかについてです
が,アリーナの基本構想につきまし
ては,福井商工会議所
が中心となり,施設整備や運営手法について検討を重ね
ております。今後,アリーナの基本構想
が策定された際には,整備・運営手法や資金調達方法について精査を行い,ほかの市の事例を参考としながら,県と連携し
て必要な支援を検討いたします。 最後に,これまでの地元自治会への対応及び今後の対応についてです
が,これまでアリーナ整備の候補地として提案の
あった東公園の地元で
ある旭地区に対して2回,アリーナ構想の経緯や概要の説明会を行っ
ております。1回目は,今年3月4日に旭地区自治会連合会長及び旭地区の5つのブロック長に対し,2回目は,同月24日に豊島地区のブロック長及び7自治会長に対し,説明を行いました。自治会長の方からは,交通処理や路上駐車問題などの周辺環境について意見
が出されたところでございます。 今後,計画を進め
ていく上では地元の方々の理解
が欠かせないことから,説明会を定期的に行い,事業の進捗状況の報告など,丁寧な説明を行っ
てまいりたいと考え
ております。 (22番 下畑健二君 登壇)
◆22番(下畑健二君) 答弁大変ありがとうございました。 何点か再質問させ
ていただきます。 まず,マイナンバーカードについてですけれども,マイナポイントの支援について,今ほど市民生活部長から公民館でポイントの支援事業をするという話
がありましたので,大変うれしく思います。やはり身近なところで支援を受けること
が非常に大事だと思います。 今ほどの答弁は,公民館とか自治会から要請
があった場合は開催するという旨で
あったように思うんですけれども,要請ではなく
て,最初から公民館を日程に組み込みまし
て,何日は木田地区とか,そういうふうに定期的にやっ
て,それを周知し
てほしいと思います
が,その点について御見解をお伺いします。
◎市民生活部長(廣瀬峰雄君) マイナンバーカードの申請につきまし
て,ここ2年間で公民館に2回ずつ回らせ
ていただい
ております。今年度につきまし
ては,今のところ公民館,また自治会からの要請を受け
て窓口を開設し
ていきたいと考え
てはおりますけれども,その必要性に応じ
て,動向といいますか,その辺りを見まし
て,やはりまた全体で回ったほう
がいいのではないかというようなことになった場合は,その辺りも総合的に考え
ていきたいというふうに考え
ております。 (22番 下畑健二君 登壇)
◆22番(下畑健二君) その点は,ぜひそういうふうに状況を見ながらし
てほしいと思いますし,公民館だけではなく
て市役所においても。 このポイント付与の対象となるマイナンバーカードの申請期限は今年の9月末なんです。9月末までにマイナンバーカードの申請をしないと,このポイント
が付与できないということなので,9月30日までにマイナンバーカードを申請し
てくださいということをぜひ強く周知し
てほしい。7月,8月,9月の3か月間となりますけれども,市役所にも今1か所,マイナポイントの推進支援員
が2人いらっしゃいます
が,そこももう少し拡充したほう
がいいのではないかと思います。その辺はまた様子を見ながらし
てほしいと思いますので,要望し
ておきます。 そして,今ほど総務部長から市政広報のことで,広報アドバイザーとふくチューバーという目新しい言葉を2つ聞いたんですけれども,もう少し詳しい説明をお願いします。
◎総務部長(齊藤正直君) まず,広報アドバイザーでございます
が,今ほど答弁いたしました
が,行政広報に非常に経験の
ある方ということで,元自治体職員で広報に長年携わっ
ていた方をアドバイザーとして今回お迎えするといいますか,契約し
ているところです。まだ始まっ
てはおりません
が,先ほど答弁しましたように今後いろいろなプレスリリースの方法だとか,チラシ,ポスターの効果的な在り方といったことについて意見交換や助言等を受け
ていきたいと思っ
ております。 それともう1つ,ふくチューバー養成講座でございます
が,自ら発信し
ていただく方を増やし
て,福井市
が発信するほかに市民の方にも自ら発信し
ていただきたいということで,ユーチューブをつくる方法を講座として開くというものでございます。 それ以上の資料
が手元にございませんので,申し訳ございません。 (22番 下畑健二君 登壇)
◆22番(下畑健二君) 今答弁いただきましたけれども,今後そういったこと
が期待されますので,特にふくチューバー,ユーチューブのそういう方をどんどん増やし
て自ら発信するということについては,これからもまた拡大を期待し
ております。 最後に,アリーナ構想については,地元説明について1点お尋ねしたいんですけれども,今ほどの答弁で,連合会長,ブロック長,また豊島地区の自治会長やブロック長を対象に2回行ったということで,それぞれいろんな御意見をお聞きしてると思います。やはり私も思いますけれども,東公園の周辺の近くに
いる方,また動線となる,自分の家の前を多分人
が歩くだろうというところ,そこ
が一番気になりますので,そういうところに丁寧な説明をまずすべきだと思います。私もそこの方から,何も説明
がないんだとお聞きし
ておりますし,何のメリットもないというふうに聞い
ております。だから,自治会長やブロック長だけではなく
て,現に住んでいらっしゃる,そういった対象の方のところにまず行くべきだと私は思います。今ほど,丁寧に説明する機会をつくっ
て行っ
ていきたいということでございましたけれども,1点お聞きします。 基本構想
が8月に出ると聞い
ていますけれども,8月に出るまでに今から行ったほう
がいいと私は思いますけれども,その辺についてもう少し,都市戦略部長の御見解をお伺いします。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 先ほど答弁させ
ていただきました
が,基本構想については,そういった資金の話ですとか,内容等
がまだしっかりと公表され
ておりません。今検討し
ているところと伺っ
ております。ただ,新聞等で,まずまちなかのにぎわいとしてアリーナはどうだ,その後,東公園
が候補地の一つとして挙がりました。地元の方には,そういった意味合いで,こういう経緯とこういう考えで,今新聞報道
がなされ
ているという御説明をさせ
ていただきました。今後,この計画
が仮に具体化するようになれば,議員
がおっしゃっ
ていますような,いろんな御意見をいただきながら,その対応について検討するような形になろうかと思います。 (22番 下畑健二君 登壇)
◆22番(下畑健二君) 今の部長の答弁も分かるわけですけれども,新聞報道によりますと,その基本構想について委員の中には,もう少し慎重に見極めたほう
がいいと,8月というけれども,もう少し見極め
て遅らせ
ても構わないというような発言もございます。基本構想案
が8月に出るのか,遅れ
てくるのか,まだ分かりませんけれども,遅れ
てくると不安に思う方
がたくさんいらっしゃると思いますので,その辺をしっかりとし
てほしいと思います。 基本構想
が遅れると整備計画に影響はないのか,整備のスケジュールに影響はないのか,その辺をお尋ねします。
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 今いただきました質問にはなかなかお答えしにくいんです
が,今のところ今回の構想の中であくまで目標とするスケジュールについては,いろんな関係団体との関係も
あって,目標として出されました。議員
がおっしゃいますように,基本構想
が今度どういった形でというところもございます。それによっては,スケジュールにも影響するかも分かりません
が,今のところは何とも申し上げられないの
が現状です。
◎総務部長(齊藤正直君) 先ほど,ふくチューバーについての答弁
が少し足りなかったので,追加で御説明させ
ていただきます。 ふくチューバーにつきまし
ては,先ほどお答えしましたように,ユーチューブを活用し
て福井の魅力の発信を図ることを目的とし
ているわけです
が,対象者といたしまし
ては,18歳以上の個人またはグループということで,5組募集したところでございます。募集は終了し
てしまったわけですけれども,6月から2月にかけまして毎月1回程度,現役ユーチューバーの方を講師として動画制作講座を開催いたします。そして,2月頃に1年間の成果発表会ということで,動画発表会の開催を予定し
ているところでございます。
○副議長(村田耕一君) 次に,31番 皆川信正君。 (31番 皆川信正君 登壇)
◆31番(皆川信正君) 一真会の皆川でございます。 通告に従って,順次質問させ
ていただきます。 最初に,アリーナ構想と新文化会館についてです
が,今月7日の新聞でまたまた大々的な報道
がなされ,杉本知事,東村市長
がアリーナ構想を中心とする県都にぎわい創生協議会の検討内容について理解し,合意した旨の記事
が目に飛び込みました。7日は一般質問の通告締切日で
あり,私はそれ以前に質問の組立て,準備をし
ていましたから,今日の読み上げにつきまし
ては精いっぱい通告に沿っ
てさせ
ていただくつもりです
が,7日の報道を踏まえると,私は少し思い
が変わりつつ
あるという心境を申し上げた上で,内容を読み上げさせ
ていただきます。 福井商工会議所
が発案,発表したとされるアリーナ構想
が昨年11月15日に突然浮上し,12月定例会では各会派の多数の議員,今村議員,田中議員,片矢議員,寺島議員,野嶋議員
が多岐にわたり質問し
ております。話題としてあまりにも突然で
ありましたから,その論調は不満や不信,フラストレーションを持ち合わせた感じで
あったと記憶し
ております。 昨年11月15日と16日の両日のテレビ報道,16日の新聞各社でも大きく報道され,私は大変驚きました。私はその報道
があるまで県都にぎわい創生協議会なるものの存在すら知らず,また報道では既に3回も協議を実施したとのことでした。理事者の皆様
が隠し
てきたわけではないでしょう
が,報道に疎く,聞くことすらできない自分
がばかなのか,言わない理事者
がてなわんのかは分かりません
が,ここまで来るとなと,私は少し落ち込みましたし考え
てしまいました。それほどそごな関係ではないというふうに私は思っ
ておりました。しかし,気を取り直し,12月定例会,3月定例会の質問,答弁を聞き私なりに大方の経緯は分かりました。県都にぎわい創生協議会の設立及び開催や,今日までのやり方に現時点では賛同し
ておりません
が,アリーナ構想
が実現すれば,本市にとってすばらしいことだと思っ
ております。ましてや,凍結し
ているとはいえ,本市
が計画し
ている新文化会館の機能とほぼ丸かぶりとなりますし,財政再建途上という面からいえば,新文化会館を取りやめ
てもそれほど異論は出ないと思います。また,取りやめの手続上必要で
あるならば,これはあくまでも私の勝手な考え方で
あります
が,当時の福井市文化会館整備基本構想・基本計画策定委員を集め,年度内に決着をつけるの
が得策で
あり,賢明だと思います。今理事者の思いの中では,まだ明快では
ありません
が,アリーナと新文化会館の両方を並べ
て建てるスペースは
あるというふうに報道され
ておりますから,あえてこれを申し上げるんです
が,甘く見
ても将来にわたってアリーナと文化会館の両立ということは私には考えられません。こういうこと
ができますか。 さて,アリーナです
が,民間
が主体といっ
ても集客
がうまくいかず経営不調ともなれば,結局行政にSOSを求めることになります。ただし,うまくいくならなおさら結構なことです。その辺りを本市としてあまり駆け引きはせず,杉本知事
が結構乗り気と聞きますから,その分県とともに,そしてまたスポーツ庁のスタジアム・アリーナ改革ガイドブックに沿っ
て,民間の活力や資金,ノウハウを最大限に引っ張り出し
て進めるの
が本市の立場として一番の得策ではないでしょうか。 とはいっ
ても,急な話で,どさくさ紛れに文化会館も建てます,またアリーナの話にも乗っ
ていくと,そんなことを言っ
ているのではございません。ちゃかちゃかとやればいいとは言っ
ていません。新文化会館の計画
が凍結となった平成30年のあの大雪から既に5年ほどたちます
が,その文化会館ではないですけれども,今回の問題点,アリーナについては,熱
があるうちにと考えます。見解を求めます。 1つ目は,民間中心のアリーナ構想に,県と市
が積極的に乗っ
ていっ
てはどうかという私の提案,考え方で
あります。 2つ目は,文化会館建設をどうするのか。あくまで令和6年の凍結解除までそのままにし
ておい
て,改めて決着をつけるのか。それではアリーナ構想に少し邪魔な部分
が出
てくるのではないかという私の勝手な考え方ではございます
が。 ただ,12月定例会から今日までのことを考えますと,私は改めてこの問題に関しての理事者の議会に対するアプローチについて,何ら反省の弁は公式にはなかったというふうに記憶し
ております。市政運営はあくまでも二元代表制で
あり,それで成り立っ
ているわけで
あります。確かに市のトップは市長で
ありますし,また執行するのは市のトップをはじめ,理事者の皆さんで
あります
が,一方で議員の立場として,理事者は今日までの進め方について,公の立場できちんとけじめをつけるという意味でも説明をし
ていただい
てしかるべきというふうに思います。必要なければ必要ないとお答えください。私は必要
があると思います
が。ただし,都市戦略部長の名誉のために申し上げ
ておきます
が,3月の初旬に会派説明はございましたとだけ付け加え
ておきます。 次に,去る5月16日,東村市長の元にBリーグの島田チェアマンとB3リーグの堀井理事長,それにBリーグ入りを目指す福井バスケットボール株式会社の湯本眞士代表取締役
が表敬訪問されたとの報道
がありました。市長及びその場に同席の方だけ
が知り得
ているその会談はどのような内容で
あったのか。また,市長として理解を示し
ているとの報道
がなされ
ております
が,前進
があったのかなかったのか。加え
て,商工会議所
がアリーナの一番のコアスポーツと考え
ているバスケットボールについて,市長はこれをどう捉え,どう評価し
ているのかについて見解を求めます。 話題
が変わりまし
て,通告の2番。 福井縦貫線の都市計画変更についてです
が,私はこれまでこの道路の朝夕の交通渋滞対策について幾度となく質問し,要望し
てまいりました。県に対する本市の重要要望にもかなり長い間掲げ
ていただい
ていることも存じ
ております。この道路は通称フェニックス通りの新木田交差点から花堂北2丁目,福井銀行花堂支店までの約1.45キロメートルの県道鯖江丸岡線の一部で
あります。道路幅
が狭く,最大3車線しか取れず,また右折レーンすら取ること
ができない。したがって,北進,南進ともそれ以外の4車線
がぐっと集まりますから,おのずと渋滞し
ており,車社会になっ
て以来,この状況
が何十年と続い
ているドライバー泣かせの道路で
あります。迷惑し
ているのはドライバーばかりでは
ありません。沿線住民も,排ガス,騒音に悩まされ,加え
てこの区間は道路の傷み
が激しく,それは4車線
が3車線になるわけですから当たり前です
が,路面の亀裂などで大型車
が通るたびに,どーんと大きな音とともに家
が揺れ,夜勤で日中に睡眠
が必要な方からの苦情や,自治会からの改善要望も毎年出され
ているの
が実態で
あります。今述べましたように長い長い経過
がありました
が,県は令和3年度予算でこの道路拡幅に係る調査費をようやくつけたとの情報を,私は昨年7月頃に県の関係者の方から得
ておりました。内心うれしかったのです
が,何だ今頃かとも思い,率直に言っ
て,今頃になっ
て沿線住民の理解や協力
が得られるのだろうかとの心配
が先に立ちました。これまで質問するたびに担当部長からは,県に問い合わせたところ,県は大きなプロジェクト
が残っ
ており,例えば2巡目の国体で
あったり,今ようやく形
が見え
てきた新幹線で
あったり,ほかにもいろいろ
あります
が,そのため現時点では着手できないという答弁ばかりでした。その間,市は大和紡績工場の跡地を取得し
て移転先の候補地を確保し,県からも言われ
ていました昭和町の地籍混乱地域も法務局によって解消し,それから今日まででももう七,八年以上経過したと思います
が,やっと今を迎えることになりました。 県の方針を受け
て,本市都市計画課も事業推進に向け
て動き出し,昨年11月下旬から12月にかけて議会の各会派へも大枠の説明
がなされ
ております
が,現在までの経緯と令和4年以降の今後について,県の事業では
ありますけれども,地元議員の立場であえてこの質問をさせ
ていただきます。 1番,最初に事業のスケジュールについて,都市計画変更ということは県や市の都市計画審議会の議を経
て了承されるのだろうと素人でも思います
が,昨年の調査開始から完了するまでの行政手続などについてはどんなもの
があるのか。 今申し上げたスケジュールについての質問と若干かぶるかもしれません
が,2番の1,1.45キロメートルの道路拡幅工事の完成の目標を県は何年先に置い
ているのか。 2番の2,沿線地権者との交渉はどれほどの期間を要するともくろんで
いるのか。 2番の3,事業費の最大見込みは。また,これ
が一番聞きたいんです
が,市の負担は
あるのかないのか。 3番,地元への説明については,現在豊地区や木田地区の沿線自治会長を中心に実施中とのことです
が,質問,意見,要望などにはどんなもの
があったのか,その状況についてありのままを教え
てください。 4番,大和紡績工場跡地の市所有の土地です
が,購入目的で
あった中心市街地土地区画整理事業も終わり,新幹線工事も先
が見え
てき
て,いよいよ目的
が県道拡幅移転の利用に絞られ
てきました。改めて,この土地の購入から現在に至るまでの経費や利用についてお尋ねします。購入価格及び毎年の管理費はどのぐらいか。また,駐車場を団体,個人などに貸し
ています
が,その状況について,そんなに細かくは知りたく
ありませんけれども,大まかに教え
ていただきたいと思います。 また,今駐車場のことを申し上げました
が,現在駐車場
が2か所,雨水池
が1か所
あります。これだけ大きな土地だけに,仮に移転希望者
がいたとしても,土地の大半
が余ること
が予測されます
が,市の方針として余った土地を今後どうしようと考え
ているのか,お尋ねします。 通告の3番,木田四ツ辻交差点の標示板設置について。 この交差点は,国道8号
が現在のフェニックス通り,鯖丸線,県道になっ
てからも木田四ツ辻交差点として存在し,その昔は江端,花堂,月見町を経
てこの角を西へ向かった北国街道の要所で,近くには堀秀政公の墓所,長慶寺
があり,この交差点を見守るように現在も東に氷川東町,西に氷川辻町という昔の町名の自治会
が存在します。また,この角を西へ折れ,足羽山の麓を北へと向かった北国街道の要の場所でも
あります。述べましたように,地元では木田四ツ辻の「うら
がまち」との誇りや,歴史上とても重要な交差点と自負し
ているところです。ところが,福井鉄道福武線の停留場名
が木田四ツ辻駅から商工会議所前駅に変更され,また,ずっと以前からで
あります
が,1つ南の交差点は新木田交差点の標示板
が設置され
ており,地元とすれば,先人たち
が誇りにし,今も地域住民の方
が福井の歴史を守るべく,旧町名を自治会名として守ると言えば大げさです
が,何とかこの交差点に歴史
ある木田四ツ辻の標示板を上げ
てもらえないものかと切望し
ております。一般質問でこのような極めて要望としか思えないことを申し上げ,しかも県の絡みでございまし
て恐縮です
が,私はこういうもの
が昔のものを大切にする歴史ということを考えますと,いい話だなと思っ
て,あえて取り上げました。見解を求めます。どうぞよろしくお願いします。 通告の4番,福井空港の利用と航空会社による運航構想について。 これも県絡みのことですので,議員席のほうからは県議会でやっ
てくれと冷やかし
が入りそうです
が,福井空港と都市部を結んで,テーマパークへの送客や福井県内の観光地への誘客を図るため,ヘリコプターでアクセスするという運航構想のことです。 これは去る4月27日水曜日,東京の航空会社
が福井空港で発表したもので,この発表に先立ち,同日に県主催の福井空港利活用大会も開催され
ておりまし
て,杉本知事を筆頭に各市長,町長
がずらりと同席されたとの報道
がありました。もちろん東村市長も出席されたと思います。この件は非常に希望の持てる明るい話題で
あると思い通告しました。航空会社の売りは,東京-福井間でも僅か80分で行ける,まさに時は金なりといったところで,料金も1人当たり東京まで
が2万2,000円と,時間
が勝負の経営者やビジネスマンにとっては新幹線や東京-小松便と比べ
て極めて魅力的で
あると感じ
ております。 さらに,航空会社は県内の自治体や企業と連携し,福井空港と国内20か所以上を結ぶ便の運航を目指すとし
ているようですし,今月からは小型ジェット機で北海道,沖縄,茨城,神戸などを結ぶ路線も運航を始めたいとし
ているとのことでした。 報道では,社長
がコロナ収束後の海外との往来
がポイントになるとの見解を示し,世界の窓口
がここ福井空港になるよう世界各地の空港とつなげることに意欲を示し
ておられました。 県
が市町のトップを集めた福井空港利活用大会とはどのようなものなのか,大会で本市
がその輪の中に入っ
て受け持つ役割や,この利活用によってどのようなメリット,プラス効果を考え
ているのか,見解を求めます。 また,先ほども述べたように経済界にとっても利用価値
が大きいと考えます
が,この件に関して経済界の声を少しでもキャッチし
ているので
あればお聞かせください。 次に,運航開始を6月とし,5月から運航会社のホームページ上で予約受付をするとし
ておりました
が,その後の報道では会社のホームページの受付予約は停止され
ていて,これまでに運航実績も確認され
ていないとのことで
あり,運航開始
が見通せずというの
が現状と思っ
ております
が,希望の持てる明るい話題だけに残念で
あります。 5月17日の知事の定例会見で,知事は航空会社に対していろいろと求め
ておられたようです。いろいろというのは許認可取得,安全への配慮など,円滑に手続
が進むよう誠実に対応することらしいです。また,有識者としてこの航空会社の社長に大会でお話をし
ていただいた
が,県
がお墨つきを与えたという形では全くないと。私としては,あれだけの場を持ちながら,後になっ
て言い訳をするようなちぐはぐした一面を見る思いです
が,市の立場で運航開始に向け
ての思い
があれば,お聞かせいただきたい。県
が中心,民間の問題,触らぬ神にたたりなしと言うなら,それでも構いません。答弁なしでいいです。ただ,そういうことになれば,後の情報も
ありますけれども,この質問文を書いたときに私はお粗末な話だなという思い
がしました。一方で,私自身は,この航空会社
が運航を開始し,その時に自身の体
が健康で
あれば一度は利用したいなと,何とかこんないい話は早く実現しないかなというふうに思っ
ております。 最後に通告の5番です。カラス被害対策についてです。 読み切りませんでしたら,読んだところまでの答弁で結構です。 ちょっと急ぎます。 毎年6月,入梅の頃にはカラス
が戻っ
てきます。カラスは春になると,産卵,子育てのために里へ行き,子ども
が飛べるようになると,ねぐらの八幡山に戻っ
てまいります。このことも含め
て,これまで10回以上は質問しましたし,提案もし
てまいりました。また,かつて同地区選出の議員や他地区選出の議員でカラスの被害を訴える方も
いまし
て,その都度何らかの対応を行うという答弁を農林水産部長からいただい
ており,捕獲おりの設置や増設,加え
て鷹を飛ばし
ての追い払いも昨年実施し
ていただき,その点はありがたく感謝し
ております。 そのカラスです
が,毛矢,西木田,みのり,月見,花堂北などのエリアの電線や屋根を中心にたむろし
ていたのです
が,六,七年前からそのエリアを南へと広げ,ショッピングシティベル付近や江端の一部までに至り,数は増え
ても減ったとは言えません。カラスの習性なのでしょうか,どちらかといえば,これまでは一定の大通り沿いの電線や屋根
が中心でした
が,最近は路地に入り込み,細い道路沿いの電線へも止まるようになりました。県道鯖丸線の電柱,電線の埋設によるものと思われます。何千羽のカラス
が空を舞い,それ
が終わるとずらりとどこもかしこも電線や屋根はカラスだらけ,鳴き声は大きく,うるさいため耳に障り,ふんは路面を汚し
て悪臭を放ち,見た目に不潔,この様からは負のイメージしかなく,地域の悩み,困り事です。フェニックス通りの電線埋設でさらに住宅地へ入り込み,被害の範囲
が増えるのではないかと心配し
ております。 以上,これまで対策を強化し
ていただいたことを前提に,さらに何らかの対策をし
てほしいと,地域では今夏から来年の雪解けまでの間の市の対策に期待し
ております。捕獲以外に個体数を減らす方法は
ありません
が,害に悩む我が地域では一過性で
あったとしても,市
があれこれと手を打っ
てくれることをよりどころとし
ており,少しでも気
が休まります。山形市では猛禽類の鳴き声を何か所かで連携,連続し
て鳴らし,住宅地から山へ追いやる方法で一定の成果を上げたとも聞い
ております。県道については県,電線については北陸電力とも協議し
ていただき,今年も対策を実施し
ていただきたいと思います
が,その対策についての見解を求めます。 大変長くなりました
が,以上で私の読み上げによります質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (青木幹雄君「議長」と呼ぶ)
○副議長(村田耕一君) 青木君。
◆28番(青木幹雄君) 28番 青木で
あります
が,ただいまの皆川議員の質問に関連し
て,アリーナ構想と新文化会館について質問したいと思います。許可をお願いいたします。
○副議長(村田耕一君) ただいま青木幹雄君から関連質問をしたい旨の申出
がありました。 お諮りします。 青木幹雄君の関連質問を許可することに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,そのように決しました。 ここでしばらくお待ちください。 なお,関連質問に関しましては,申合せにより再質問はできないこととなっ
ておりますので,質問終了後は自席へお戻りください。 それでは,28番 青木幹雄君。 (28番 青木幹雄君 登壇)
◆28番(青木幹雄君) 質問の機会を与え
ていただき,心から御礼申し上げます。 ただいまの皆川議員の一般質問に関連し
て質問いたします。皆川議員の質問にもございました本市の財政再建計画において先送りとなっ
ている文化会館整備事業について,建設候補地
が東公園と決まった当時のことを思い起こしますと,なぜ東公園に決まったのかということについては,平成29年だったかと思います
が,理事者
が福井市文化会館整備基本構想・基本計画策定委員会において旧文化会館跡地,東公園,福井縦貫線代替用地の3案を提示し,論議された旨の答弁
があったことは私の記憶にございます。もとより,当公園は地元より様々な利用の希望
が出され
ても,利用を認め
てこなかったという経過
がございます。そのような中,確かに策定委員会では活発な議論
があったのかもしれません
が,なぜ東公園に決まったのかということについては,理事者からの明快な説明
がないまま,平成30年の大雪で文化会館整備事業は先送りとなり,その後昨年11月の県都にぎわい創生協議会において福井駅周辺のアリーナ構想
が示され,さらに本年2月には東公園を候補地とすること
が提案され
ているわけで
あります。新文化会館の建設候補地
が東公園と決まるまでには,議会においても文化会館
が持つ役割や機能といったことについて活発な議論
が行われ,その結果を踏まえ
て東公園を候補地とすること
が決まったものと理解し
ております。また,その際の答弁において,「東公園については住居系の用途地域で
あること,またJR福井駅からの歩行者動線の環境整備や,公園との一体的な空間整備など
が課題で
あると考え
ており,議会からの御意見,また策定委員会の答申内容などを踏まえ,適切に対応し
てまいります」と答え
ております。にもかかわらず,文化会館整備事業
が先送りとなっ
ている間にアリーナ構想
が示され,議会で何ら議論を行う間もなく,その候補地
が東公園に決まっ
てしまい,文化会館整備の話は置き去りにされたまま,東公園でのアリーナ構想
がどんどん進んで
いるという感じ
がし
てなりません。 そこで,市長にお伺いします
が,市長は東公園にアリーナの整備を進め
ていくこと
が本当に市民及び市勢発展のために必要なことで
あると考え
ておられるのか。また,これまで議会や策定委員会で様々議論され
てきた文化会館の整備についてどのように考え
ておられるのか,明快で明確な答弁をお聞かせいただきたいと思います。 (市長 東村新一君 登壇)
◎市長(東村新一君) 皆川議員から御質問の
ありましたアリーナ関係についてでございますけれども,ただいま御指摘いただきましたようにアリーナ構想につきまし
て,議会に対して唐突な説明となったことについては,十分反省をし
ているところで
あります。 今後はアリーナ構想について,より密に議会に進捗状況等を説明させ
ていただきたいと考え
ております。 また,青木議員からの御質問についてでございます。 確かに,まずは文化会館をどこかに造らなければならないというような状況に
あって,いろいろと御議論いただく中で,候補地の一つとして東公園はどうだろうかということで整理したところで
あります。しかしながら,今御指摘いただいたように大雪
があって,その後なかなか思うようにいかないというような状況の中,一方では福井市のあらかたの施設整備
がある程度見え
てきたところで,経済界等を中心として,本当にこれでいいのか,県都として十分に成り立っ
ていけるのかどうかというふうな議論
があり,その中で出
てきたの
が,アリーナの話で
ありました。アリーナをどういうふうな形で造るということについて,私ども福井市としては,市
が造るのはとてもできる話ではないということで,それはないでしょうという話でここまで来
ているわけです。しかし,県都としてにぎわいをつくっ
ていくという意味においては,今の状況よりもさらに進める必要
があるだろうという認識は持っ
ております。 そういった中で,今回はいろいろと県都のことも含め
て,新幹線
が今来る,もう新幹線
が動き出すという状況に
あって,飛行機ももう少し動いたらどうだというような議論も
あったというの
が,先ほどの御質問の飛行機の話かと思います。もちろんこれもうまく活用され
て,飛行機を使っ
て東京の辺りまで行けるということになれば一番いいんですけれども,まだ現段階では手続的にそこまでいっ
ていなかったところで記者会見等
が行われ
てしまったこと
が非常に話を難しくし
ているのかなというふうに思っ
ております。こういう問題も
あって,とにかく県都としては,新幹線も来るという状況の中で,福井の中心としてもっとにぎやかになっ
ていけないかというような話
があるということかと思います。 そういう中で,私からは,先般のBリーグチェアマンとの面談内容についてお答えします。 去る5月16日にBリーグの島田チェアマン,B3リーグの堀井理事長及びBリーグ参入を目指す福井バスケットボール株式会社の湯本社長からバスケットボールリーグの現状などについて説明を受けたところで
あります。この中で島田チェアマンからは,バスケットボールの競技人口は約4億5,000万人で世界最大で
あること,また国内で51チーム
がBリーグに参加し,Bリーグとしてバスケットボールを通じた地域活性化やシティープライドの醸成にも貢献し
ていること,野球やサッカーと比べ
てチーム誘致にかかるコスト
が抑えられること,アリーナスポーツとして雪国や悪天候時でも開催できること,アリーナをコンサートやイベントなどにも活用できるなどの説明を受けたところで
あります。 また,湯本社長からは,現在B3リーグへ参加申請し
ており,本市をホームタウンとして,市体育館を主な活動拠点としながら県内全域でのファンづくりも進めたいということ,プロスポーツチームとして地域活性化にも貢献し,市民,県民と共にB1リーグ昇格を目指し,成長したいという思いをお聞きしたところで
あります。 これに対して私からは,東京オリンピック,男子バスケットボールのスロベニア代表のホストタウンとして事前キャンプを受け入れ,その後の交流も続い
ていること,福井はバスケットボール強豪校も
あり,なじみの
あるスポーツで
あることなどを紹介したところです。この日,島田チェアマン一行は,福井商工会議所や福井県,地元企業やマスコミなども訪問されたと聞い
ておりまし
て,まずは福井でのバスケットボールの認知度向上と,Bリーグへの理解促進に向けた活動を行われたものと理解し
ております。 私としましては,アリーナ構想
がB1リーグへの参加を想定したものとなっ
ていること,令和8年ぐらいにはB1に昇格しながら進めたいというような計画を持っ
ておられるということ,また,バスケットボールを通じて地域の活性化に貢献し
ていただけるものと大いに期待し
ているところで
あります。 ただ,そういうふうになったとして,一方ではいいことも
あるんでしょうけれども,アリーナを造っ
て,それに対応し得るのかどうか,今御質問に
あった文化会館ともどういうふうな形で整合を取っ
ていくのかというようなことについては,まだまだ課題
があるところでも
あります。もちろん東公園周辺の住民の方々へもうまく説明できなければなりませんし,造っ
ていらないんだというような話になっ
てしまいますと,これはなかなかできないだろうということになるので,そこのところはこれから整理
が必要な部分だというふうに理解し
ているところです。 (都市戦略部長 桑原雄二君 登壇)
◎都市戦略部長(桑原雄二君) アリーナ構想の残りの御質問にお答えいたします。 先般6月7日に開催されました第5回県都にぎわい創生協議会において,アリーナの整備運営に関する基本構想の検討状況
が示されました。この中で整備運営のスキーム例のほか,令和8年のB1リーグ参加を想定した場合の目標,スケジュールなど
が新たに示されたところでございます。 一方,整備や運営に係る具体的な収支の見込みにつきまし
ては,建設資材の高騰などの影響も
あり,現時点で整備計画を確定させるのは容易ではない状況で
あることから,建設コストの算出や資金調達の計画,また地元の理解促進などの点も含め,引き続き現実的な整備方策を検討し
ていくこととされました。 今後,夏頃の開催を予定し
ております協議会までに,改めて整備,運営の収支見込みなどを取りまとめることとし
ているところでございます。 本市といたしまし
ては,次回の協議会において民設民営を基本としたアリーナの整備運営のスキーム
が示されれば,その内容について議会にしっかりとお示しした上で本市の対応について早急に議論を進め
てまいりたいと考え
ております。 次に,福井縦貫線の都市計画変更についてお答えいたします。 福井縦貫線は,福井都市圏道路網の南北骨格軸として福井市の発展を担っ
てきた重要な幹線道路でございます。昭和21年に都市計画道路として都市計画決定され,整備
が進められ
てきたところでございます。しかし,新木田交差点から福井銀行花堂支店前交差点までの約1.5キロメートルの区間につきまし
ては,約70年経過した現在におきましても完成に至っ
ておりません。当該区間では幅員14メートルから18メートル,北進2車線,南進1車線の3車線で
あり,1日の交通量
が約3万台
ある現状においては,朝夕の通勤時に常に渋滞を起こすなど,幹線道路として十分に機能し
ているとは言えません。現在の計画では幅員20メートルの4車線となっ
ております
が,道路構造令等に基づき,将来交通量に沿った車道の4車線化と,歩行者など交通弱者の安全・安心な歩行空間を確保するために幅員を25メートルとする都市計画の変更
が必要と考え
ております。 事業のスケジュールと完了までの手続につきまし
ては,都市計画変更の素案作成に当たり,地元住民の方の意見を反映させるための説明会を開催し,素案を作成し
てまいります。その後さらに地域住民の方を対象とした説明会などを通じて,十分に地域の住民の方との合意形成を図った上で都市計画変更の原案を作成し
てまいります。 原案作成後は,その原案の公告,縦覧を行い,市及び県の都市計画審議会の審議を経
て,都市計画図書の告示,縦覧をもっ
て都市計画の変更手続を完了する予定でございます。 さらに,都市計画変更後には国の事業認可を受け,事業に着手し
ていくことになります。 次に,工事完成の目標時期,沿線地権者の方との交渉に要する期間,最大事業費,市の負担の有無についてです
が,事業の流れといたしまし
ては,国の事業認可後,まず測量,設計,用地や建物の調査を行い,移転交渉を経
て用地買収を行った後,工事に着手することとなります。 当区間の道路整備に伴い,補償の対象となる物件は約150件
あり,移転に伴う補償額や移転工法などについて地権者の方に丁寧に説明するとともに,移転先や代替地などについて地権者の方からの協議や相談を受けながら,事業への御理解と御協力を得
ていく必要
があるため,相応の時間
が必要と考え
ております。当区間の事業化のためには都市計画の変更
が必要で
あり,現在,都市計画変更の素案の作成に当たり,地元住民の方の意見を反映させるための説明会を順次行っ
ているところです。 まずは地元住民の方との合意形成を図り,速やかに都市計画の変更手続を進め
てまいりたいと考え
ております。 また,事業費につきまし
ては,都市計画変更後の事業化検討における調査設計などにおいて,社会情勢などを勘案し
て算出することになると県から伺っ
ております。 なお,市の負担につきまし
ては,地方財政法第27条の規定に基づく県の定めにより,事業費の4分の1以内の負担
が必要となります。 次に,地元説明会の状況についてです
が,現在,都市計画変更の素案作成に当たり,地元住民の意見を反映させるための説明会を,今年に入っ
てから沿線の豊地区,木田地区の自治会連合会長や公民館長,自治会長に対し,順次行っ
ております。また,6月15日からは沿線16自治会の住民に対し,説明会を行っ
てまいります。 これまでに行った地元役員への説明では,道路の計画幅員を20メートルから25メートルに変更する理由や,歩道幅員4.5メートルの必要性などについての御質問
がありました。 引き続き県と連携し,沿線住民に対して丁寧に説明を行い,都市計画変更の素案作成に取り組んでまいります。 次に,大和紡績跡地の購入から現在に至るまでの経費や利用についてです
が,大和紡績跡地は平成7年に20億8,353万8,000円で購入し,維持管理費としましては,現在草刈りなどに要する費用として毎年約100万円を支出し
ております。また,当該跡地を有効活用するために福井赤十字病院の駐車場などとして使用し
ていただい
ており,使用料として,毎年約1,200万円の収入
がございます。 最後に,この跡地についての市の方針です
が,この土地を購入した目的としましては,福井縦貫線の事業推進のための代替地とするもので
あり,事業実施に当たり,まずは当初の目的どおり代替地として活用し
てまいりたいと考え
ております。 (建設部長 増永孝三君 登壇)
◎建設部長(増永孝三君) 木田四ツ辻の標示板についてです
が,交差点名標示板は通常,道路管理者
が設置し
ております。 この交差点は,主要地方道福井朝日武生線と市道中央3-286号線及び中央3-295号線との交差点となっ
ており,道路管理者は福井県で
あります。 本市といたしまし
ても,地元の皆様と共に,この交差点に標示板
が設置されるよう県に要望し
てまいりたいと考え
ております。 (総務部長 齊藤正直君 登壇)
◎総務部長(齊藤正直君) 福井空港の利用と航空会社による運航構想についてお答えします。 まず,福井空港利活用大会と本市の役割についてです。 去る4月27日に県主催により開催された福井空港小型航空機利活用推進大会は,観光やビジネス,医療,防災等の分野における空路という新たな交通フィールドの整備など,福井空港の利活用を一層推進することを目的とした大会です。プレイベントでは,福井空港と恐竜博物館との間で試験飛行
が行われ,式典では県知事の挨拶や,航空事業者による今後の事業構想についての説明等
がありました。 県内各市町長
が出席する中,福井空港の未来の可能性を高め
ていくため,県や市町等
が連携し,福井空港の利活用を一層推進することを確認し
ております。 なお,大会では空港の利用促進に取り組む福井空港振興協議会の副会長として市長
が出席いたしました。 次に,利活用によるメリット,効果についてです。 現在,福井空港は小型機,グライダーの離発着や,防災ヘリ,警察ヘリの活動拠点として利用され
ており,さらに昨年度からはドクターヘリの運航も開始され,救急医療の拠点としての機能強化も図られ
ています。 また,県は昨年度から小型ジェット機によるチャーター航空の利用を促進するため,企業の出張などによる利用を働きかけるとともに,婚活イベントとタイアップした遊覧飛行の利用等を図っ
ているところです。 さらに,今年2月,県では庁内関係所属で構成するタスクフォースを設置し,空港の機能強化と併せ
て,空港ビルの今後の在り方についての検討
が進められ
ています。 このような中,小型航空機等の運航により観光,ビジネス,医療,防災等の面から,福井空港のさらなる利活用
が図られることは,本県全体の発展に大きなメリットをもたらすものと考え
ております。 次に,経済界の声をつかんで
いるのかについてです。 県に確認したところ,今回の航空会社による運航構想について,経済界からの具体的な反応はこれまでのところ確認し
ていないとのことです。 今後,構想の進展により運航
が開始されることとなりますと,経済界からの期待の声も上がっ
てくるものと認識し
ております。 次に,運航開始に向け
ての思いについてです。 航空事業者によるヘリコプター便
が計画どおり進んで
いないことに対して,杉本知事は5月17日の定例会見において,運航許可や安全配慮に誠実に対応し
てほしいとのコメントを述べられました。 本市としても知事の御発言と同じ思いで
あり,当該事業者には手続を円滑に進め
ていただいた上で,安全に配慮し
て運航し
ていただきたいと考え
ております。 また,県では福井空港の利活用に意欲を示す他の事業者に対しても働きかけを行っ
ていくとのことです。 今後も空港の持つ可能性を高められるよう県のリーダーシップの下,市町
が連携し,取り組んでまいります。 (農林水産部長 清水拓君 登壇)
◎農林水産部長(清水拓君) カラス被害対策についてお答えします。 豊地区周辺のカラスは足羽三山や周辺市街地の電線,電柱などをねぐらとし,夏の終わりから冬にかけて数多く集まり,電線の下でふん害や騒音など
が発生し
ています。また,近年は順化地区や幾久公園付近にも集まるようになり,同様な被害
が発生し
ております。 本市の対策といたしまし
ては,個体数削減のため市内にカラス捕獲おりを6基設置し
ており,そのうち3基を八幡山に設置し,捕獲を行っ
ております。全体の捕獲実績は,令和元年度は877羽,令和2年度は935羽,令和3年度は662羽となっ
ております。 市街地にとどまるカラス対策として,あわら市など全国で実績の
ある,カラスの鳴き声を使った追い払いを令和2年度から実施し
ており,一定期間飛来
がなくなるなどの効果
が見られることから,今年度も継続し
て実施し
てまいります。 また,電線や電柱へ多くのカラス
がとどまることを防止するため,電線上部へのラインロープの設置や,電柱へのカラスよけの薬剤の塗布など,対策を電力事業者に依頼し
てまいります。 さらに,被害
が多い自治会に対し,カラスの生態や追い払い方法などの事例を紹介するなど,対応策の周知啓発を図るとともに,御協力いただける自治会に対しましては,追い払いのためのLEDライトの貸出しや音声データの提供も行っ
てまいります。 都市部におけるカラスによる被害は全国的な問題となっ
ており,各地で様々な対策
が行われ
ています
が,いまだ抜本的な対策
がなく,多くの自治体
が苦慮し
ております。 令和2年度から熊本市の呼びかけでカラスの被害に苦慮する自治体
が連名で環境省に対し,全国的な生息調査や被害状況の把握,効果的な被害防止対策の調査,検証を行うよう要望し
ており,引き続き今年度も要望し
てまいります。 今後も他自治体との連携を強化するとともに,先進自治体の事例などを参考に,より効果的な対策を行っ
てまいります。 (31番 皆川信正君 登壇)
◆31番(皆川信正君) 今,私
が議長に答弁
が終わったのかと聞いたのは,私の質問のくだりの中で,凍結し
ている文化会館について触れ
ております。私の論調はあくまでも私の論調ですから,同意し
てもらうとか,そんなつもりは全く
ありません
が,その趣旨としては,令和6年の凍結満了まで文化会館はそのままにし
て置くのかということ
が,その中に包括され
ていると私自身は解釈し
ておりましたので,文化会館に触れ
ていなかったから,今答弁は終わったのかと申し上げ
ております。もし答弁できるのなら,そのことについて答弁願います。というのは,これから申し上げますこととかぶるわけです
が,改めまし
て市長から,特にアリーナと文化会館の関係について丁寧な答弁
がありましたことを御礼申し上げます。こういう公の場で市長という立場で反省し
ているとの言葉まで引き出させたのは私の立場では大変申し訳なかったなという思いもし
ております
が,少しすっきりはしました。また,私と市長とは相当長い付き合いで,もう16年近くのお付き合いになりますけれども,今日はこのアリーナと文化会館の問題について,全く原稿を見ずに,私と青木に対して非常に長く答弁し
ていただきました。市長の誠実,そして本心をいただいたなという思いでございます。 そこで再質問です
が,アリーナと文化会館について市長の答弁の中に
あったように,今後整合性について考え
ていかなければならない,検討し
ていかなければならないということは,再質問の冒頭で私
が申し上げたことに関係し
てくるんですけれども,あくまでも場所
がどこかについて私はあそこを想定し
ては申し上げ
ておりません
が,アリーナと福井市新文化会館は別物と考え
ておられるということで受け止めました。これについて再度御答弁をお願いします。
◎市長(東村新一君) もちろんこれまでの議論の中で,アリーナと文化会館は別物というか別の考え方,それとアリーナを文化施設としても使えるという表現,これは両方
ありますけれども,まだどうだと決定し
ているわけでは
ありません。今そういうふうな状況の中で,福井市としても人の集まれるような施設としてアリーナを造っ
てはどうかと,福井市
が造るという意味ではなく,民設民営でというお話
が今
あるということだけです。それに決まったという話には当然まだなっ
ていないということです。 (31番 皆川信正君 登壇)
◆31番(皆川信正君) 現時点で明快に言えることはないと私も存じ上げ
てはおりますし,理解し
ております。ただ,2年後にはもう相当明確なことになっ
ていくみたいな報道
がありました。そうなりますと,今頃そんなことを論議し
ているのでは遅いし,アリーナと文化会館は別々なのか,複合なのか,文化会館は諦め
てアリーナだけでいくのかということも早晩市の思いを明快にし
ていただかないと。もちろんいろんな立場での意見を取りまとめた上でということ
が前提になります
が,そういうことも含め
て,今日は質問させ
ていただきました。 私の質問趣旨
が明快では
ありませんので,答えも明快でなく
てもいいですから,もう一度御答弁をお願いします。
○副議長(村田耕一君) 市長,マイクを近づけ
て答弁し
てください。
◎市長(東村新一君) 今回,ほかの議員の御質問の中にも
ありました
が,アリーナを造る場合のもう少し細かい状況
が本当はもうこのときには分かっ
ているというの
が一つの流れ,スケジュール感とし
てあったんですけれども,物価上昇の問題とか,備品
がないとか,いろいろとそういうふうな問題も
あって,なかなか難しいということで,まだそこのところ
が明確になっ
ておりません。肝腎要のそのところ
が明確ではない中で私どもも判断するのは非常に難しいということで,この辺りをしっかりと押さえながら考えを整理し
ていく必要
があるだろうというふうに思っ
ています。 (31番 皆川信正君 登壇)
◆31番(皆川信正君) 一定のところは分かりました。 がらっと質問を変えます。現都市戦略部長はその時点で部長ではなかったので,現都市戦略部長に答えろと言っ
ても無理なのかもしれません
が,西川知事の時代に県と市
が作成した県都デザイン
がありますよね。あれは国体までに中央公園を整備し
て,一旦休止し
ていると。それと,今度は民間
が入っ
て3者,以前は2者,これとの整合性,これについてはどう考え
ているのか,都市戦略部長に答えろとは言いません。そこら辺については,私は副市長に答え
てほしい。
◎市長(東村新一君) 県都デザイン戦略という名の下に県都として福井市はどう
あるべきか,そして国体を前提としてやっ
ていく上で,県都としてはこういうものを整備し
ていきましょうというようなことについてまとめたの
が県都デザイン戦略で
あります。それに基づき中央公園を整備し
て,一応できたということですけれども,それ以降,新幹線の福井駅舎については,非常に幅
が狭いということで,観光交流センターを整備することで幅を広げる,あるいは東口のところに福井市ももう少し参画しながら恐竜を置けないかというような話は,あの当時からもう既に変わっ
ているフェーズとして出
てき
ていることかと思っ
ています。そういうように時代とともにいろいろと新しい要請に対してどう応え
ていくかということも常に考え
ていかなければならないだろうと思っ
ています。その辺りの今課題になっ
ているところをどういうふうな形でお答えすればいいのかということについては,また議会ともいろいろと議論をさせ
ていただく中で整理をし
ていく必要
があるというふうに認識し
ています。 (31番 皆川信正君 登壇)
◆31番(皆川信正君) 大体分かりました。ありがとうございます。 今後とも議会に十分説明しながらということでしたので,この点は一応信頼し
ています。本来ならば,具体的な数字の話ではなく大枠の話ですから,この場所でぎゃあぎゃあと言うことではないんです。ですから,昼飯でも食べながら,腹を割っ
て,この福井市をどうしていこうかと,このほう
がいい,あのほう
がいいと,こんな形で進め
ていったほう
が物事はスムーズにいくし,特定の人でこそっと決め
ていくという話には決してならないというふうに思います。そういう意味でこれからも議会と一緒になっ
て,両輪と言うならば,そのことを信頼しながらしっかり進め
ていっ
てほしいなと思います。 長時間いただきまし
て,ありがとうございました。終わります。
○副議長(村田耕一君) ここで暫時休憩します。午後4時から再開します。 午後3時42分 休憩────────────────────── 午後4時0分 再開
○議長(堀江廣海君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 一般質問を続けます。 次に,17番 田中義乃君。 (17番 田中義乃君 登壇)
◆17番(田中義乃君) 新政会の田中でございます。 通告に従いまして3項目質問させ
ていただきます。 まず,観光について。 新型コロナウイルス感染
が始まっ
て,2年半
が経過しました。旅行や帰省の自粛,観光施設の閉鎖,飲食店の自粛や様々なイベント等
が中止になり,観光産業は破壊的なダメージを受け
ています。ただ,今年に入り,ワクチン接種も進み,感染者数も落ち着きを見せ,国,県,市の経済支援や需要拡大策
が功を奏し
て,コロナ前までとは言えません
が,徐々に飲食,旅行需要等も戻っ
てき
ています。海外渡航も徐々に緩和され,やっとインバウンドの再開のスタート地点に立ったと言えるのではないでしょうか。 部局マネジメント報告,方針によりますと,令和4年度の目標数として,市内観光客入り込み数
が令和3年度の271万人から446万人の60%アップ,市内観光消費額
が令和3年度の171億円から292億円の60%アップという数字になっ
ています。市内の宿泊者数においても,ある程度連動し
ているわけですので,令和3年度の53万人という数字は令和元年度の78万人程度まで回復すると見
ていいと思います。つまり,これらの数字はコロナ前から40%程度落ち込んだものを,本年度コロナ前の水準に戻したいという目標だと思います。そして,令和5年度にこの数字
がどう膨らむかということです。 北陸新幹線福井開業後の変化予想を,企業にも市民にも分かりやすく伝えること
が必要です。それによって民間企業の投資規模
が変わっ
てきます。 まず,新幹線開業年,福井駅に降り立つ人は何割増しで,ほかの駅では何割増しなのか,観光客入り込み数の増え方はどれだけなのか,伺います。 また,新幹線開業年の市内観光客入り込み数,市内観光消費額,市内宿泊者数の予想についても伺います。 そして,新幹線開業に向け
てプロモーションの強化と受入環境の整備の充実
が重要です
が,現在の県外からの観光客は中京,関西,首都圏等いろいろ
あります
が,それぞれどのような割合で,どのような交通手段で来福され
ていると分析し
ているのか,御所見を伺います。 また,二次交通を利用し
て福井市内だけでなく,広域周遊観光メニューの充実
が求められます
が,新幹線開業で首都圏からのお客様はどのような二次交通手段を利用すると分析するのか,伺います。 また,コロナ禍の2年で疲弊した受皿,例えば二次交通の地域交通,バスの運行本数,タクシー,レンタカーの台数に不足はないのか,
あればどう誘導し
ていくのか。また,現在再開発で複数のホテルの建設計画
があります
が,過不足はないのか。市内宿泊施設の状況,今後について伺います。 次に,コンベンション,MICEについて伺います。 コンベンションの開催はビジネスやイノベーションの機会となり,都市間の競争力の向上,そして一般観光旅行より大きな地域への経済効果をもたらします。それだけに,誘致にはハード面,ソフト面の競争
が激しく,戦略
が必要です。 福井市ではこの2年間,コロナの影響で令和元年度の88件から令和2年度のゼロ件,令和3年度の2件と,全くのお休み状況でした。コロナで会議
がリモートやハイブリッドになったことで,メディアではオンラインで開催される国際会議の映像をよく目にしました。今後もハイブリッドを取り入れ,規模も大規模から中小規模へ,そういう傾向
が続くと思われます
が,今こそコンベンションの再開に向け
て動き出す時期
が来ました。 そこで,現在,全国大会などは,既に幾つの団体でどれだけの規模か決まっ
ているのか,お伺いします。 新幹線開業の追い風を受け
て,どのような目標でいくのかも伺います。 また,コンベンションの戦略を立てるべきと思います
が,御所見を伺います。 新幹線開業まであと20か月,今から計画を立て
ていくPDCAサイクルでは時間
がありません。福井市DX推進計画にも書い
てありました
が,OODAループの考えで,素早く情報を収集し,方向性を判断し,意思決定をし,実行する,これをいかに短時間で回すかです。今後,新幹線開業に向け
て様々な観光キャンペーン
が打たれると思います
が,どのような団体と連携し,どの層を狙い,どのように成功に結びつけ
ていく戦略なのかを伺います。 もともと福井市は,観光の消費
があまり多く
ありませんでした。インバウンドの対応も厳しい状況でした。新幹線開業に向け,これからというときにコロナとなり,観光戦略の見直し
が必要だと思います。 最近では,体験型の交流観光メニューも充実し
てき
ています
が,今後は広範囲で表面的に観光地を多く訪れる観光から,テーマ性を持っ
て専門家とともに深く地域の魅力を掘り下げる新しい観光へのシフト
が必要だと思います。そして,福井市
が広域観光のハブになること
が必要で
あり,観光クラスターを結びつけること
が必要です。そのような官民挙げ
ての広域観光ネットワークを構築すること
が大切だと思います
が,御所見をお伺いします。 次に,養浩館庭園について伺います。 養浩館庭園は昭和57年に国の名勝指定を受け
て整備
がなされ,平成5年に一般開園となり,今年で29年目,来年は開園30周年を迎えます。少し振り返りますと,平成26年度には養浩館庭園の有する歴史的な雰囲気や水辺環境,庭園内からの良好な眺望景観の保全等を目的とした福井都心地区特定景観計画区域(養浩館庭園周辺ゾーン)に指定され,以降周囲の景観に対する指導,助成を行うということでした
が,まずどのような事例
があったのか,状況を伺います。 また,平成27年度には養浩館庭園の魅力をさらに向上させるための養浩館庭園保存活用計画
が策定され,今後の維持管理を徹底するとされ,以降専門の庭師
が配置され
て,私は手入れ
が行き届い
て大変景観
がよくなったと思っ
ています
が,その成果と今後の方針について伺います。 また,この年には養浩館庭園の所管
が教育委員会事務局文化課から商工労働部文化振興課に移り,維持管理とともに,観光への活用
が求められるようになりました。 さて,年間の入り込み数を見ますと,コロナ禍の影響で観光客
が激減し
て,平成28年の7万5,000人から,昨年度は3万3,000人と半減し
ています。ただ,一乗谷朝倉氏遺跡と比べると規模
が小さく,認知度も低いわけです
が,まちなかに
ある庭園そのものの価値を見ますと,おなじみの庭園専門誌,数寄屋リビングの日本庭園全国ランキングでは14年連続でベスト10に入っ
ており,大変評価は高いわけです。来年の開園30周年,新幹線福井駅開業に向け
ての整備内容,観光活用の事業内容について伺います。 令和元年12月にも質問しました。県都デザイン戦略の地域の歴史を実感できるまち並みの形成の中に,幕末の旧跡を生かした歴史の拠点と回廊の形成,そして中期計画として,旧跡整備や養浩館庭園等をかつての姿に戻すための拡大整備を行うと
あります
が,確かに養浩館は歴史的に縮小され
ており,拡大整備の内容について伺うとの問いに対し,御茶屋建物ややり水などの復元は将来的な課題とのお答えでした。 また,歴史の回廊の形成として,養浩館庭園は福井駅から徒歩圏内の貴重な施設で
ありながら,単独の点としての存在で
あり,面としての広がりを持たせること
が必要です。福井駅から福井城址,養浩館庭園への回遊性,回廊の形成となる整備の必要性についての質問には,お堀端の御本丸緑地,市道中央1-361号線を整備するという答弁でした
が,養浩館庭園までの回廊のほんの一部にすぎません。養浩館を利用する人のアクセスとして,駅から歩い
てくる人,バスで駐車場から歩い
てくる人,郷土歴史博物館と一緒に見学する人,それらによってルート
が異なります。これらを踏まえ,景観とアクセスのよい回廊整備によって,養浩館庭園や郷土歴史博物館の来場者数は飛躍的に伸びると思います
が,今後の整備の方針について伺います。 そして,おもてなしについてです
が,せっかくすばらしい庭園を鑑賞し
ても,それをゆっくりと味わう余韻
がない。お金を使う場所もないので,観光消費にもつながりません。2年半前の一般質問で,来場者のおもてなしのためにも気軽に休憩できる休憩所やレストラン,土産物などの必要性についての問いに,北陸新幹線福井開業に向け
て多くの観光客
が来園されること
が期待され
ており,周辺での飲食や休憩所,土産物店などは来園者のおもてなしとして必要で
あると認識し
ており,地域住民や関係機関と協議しながら,市として研究したいという答弁
がありました。茶屋,休憩所はどうしても必要で
あると思います。 また,養浩館庭園に隣接する葵会館について質問したこと
があります
が,葵会館は昭和52年12月から警察共済組合の施設として営業し
ており,喫茶や宿泊施設,宴会場と,幅広く市民にも使われ
てきました
が,営業を終了し
て,平成25年から福井県警察本部の分庁舎として利用され
ています。もちろん,警察本部の分庁舎として大変重要な部署で
あるとは思います
が,ここでなくとも,やはりこの場所は養浩館庭園の魅力を引き立てるための来場者のおもてなしの施設として,休憩所や料理店,土産物屋
が整備され,歴史の回廊,周遊観光の拠点とし
ていくべきだろうと思います。 以前の答弁では,県警の回答は分庁舎として使用し
ているため困難だということでした。しかし,やはり新幹線福井開業,大阪延伸を見据え,福井駅周辺のまちづくりの中で葵会館に
ある県警の機能を移転させ,観光の拠点になるものにし
ていくべきと考えます
が,御所見を伺います。 3点目,空き家対策について伺います。 先ほどの堀川議員の質問と一部重複いたします
が,よろしくお願いいたします。 私の近所の住宅も,最近になっ
て2軒
が空き家となりました。ともに高齢者夫婦世帯で,3人の方
が亡くなり,1人は施設に入られました。町内を見
ても,手入れのされ
ていない空き家
が増えたように思います。 全国の状況を見ますと,空き家は増え続け,野村総合研究所の予測では,2013年の空き家率13.5%
が,今から10年後の2033年には空き家率30.2%,つまり3軒に1軒は空き家になるとし
ています。 福井市空き家等対策計画では,福井市は2008年をピークに空き家数,空き家率
が減少し
ているとし
ています。しかし,今後人口減少,少子・高齢化
が進み,空き家予備群で
ある高齢者のみの世帯数,世帯率
が増え続けると,近い将来には世帯数
が減っ
ていくこと
が予想されます。 また,住宅の新築需要
が堅調で,取壊し
が積極的に行われないとなると,総住宅数は増え,高齢化で世帯数
が減少し,空き家
が増え
ていくことになると思います。つまり,「総住宅戸数=居住し
ている住宅数+空き家戸数」,居住し
ている住宅数はほぼ世帯数と同じで
あるなら,空き家数というのは総住宅数から世帯数を引いた数となります。この方程式でよろしいですか。この方程式では,現状を楽観視することはできないのではないでしょうか,御所見を伺います。 次に,空き家等対策計画では,福井市の平成25年度の空き家数は1万7,990戸,住宅総数の16.1%にも及び,これは総務省の全国平均の13.5%を大きく上回ります。その中でも,売却や賃貸用の住宅を除く一戸建ての空き家の比率
が増加し
ていることを見ますと,不動産市場や地域において空き家情報
がしっかりと流通し
ていないのではないかと思います。これは,空き家活用の需要
がないのですか。それとも,利活用し
てもらいたいという供給量
が少ないのですか。 空き家件数に比べ
て,空き家・空き地バンクの登録件数
が非常に少ないのはなぜでしょうか。空き家利活用について,現在の方策はなかなか効果
が上がっ
ていないように思います
が,行政の責務をどのように考えるのか,今後の方針について御所見を伺います。 空き家利用で留意すべき点は,耐震性の問題です。せっかく新築の住宅に移住し,耐震性のない住宅
が空き家になったのに,そこに人を住まわせ
て家
が倒壊し
ては意味
がありません。現在,福井市の空き家で危険な空き家はどれくらい
ありますか,伺います。 耐震性の
ある空き家の活用は積極的に行うべきです。しかし,耐震性のない空き家は市
が支援し
ても解体すべきと思います
が,いかがでしょうか。 老朽化した空き家
が増える理由の一つに,固定資産税の仕組み
が影響し
ていると言われ
ています。固定資産税には,土地の上に建物
が建っ
ていると最大で6分の1に軽減されるという特例制度
があります。空き家を解体し
ても,更地にすると特例
がなくなり,面積にもよります
が,固定資産税
が6倍にもなるとされ,解体するという決断
ができない方も多くおられると思います。そもそも建物にお金をかけ
て解体し
ても,固定資産税
が高くなるということで
あれば,空き家のまま残し
ておこうという選択をするのも理解できます。 また,不動産価値
が下落し,解体費や処分費,リフォームし
て賃貸物件に変える資金もないということも,空き家
が減らない原因の一つだと思います。 福井市
が本気で空き家対策を進め
ていくので
あれば,この固定資産税の仕組みにメスを入れ
ていかなく
てはならないのではないでしょうか。家を解体した土地にかかる固定資産税,都市計画税について,住宅用地の特例措置を一定期間継続あるいは減免措置を講じ,所有者の税負担を支援することで大きく前進するのではないかと考えます。 今後さらに人口減少,高齢化
が進み,1人世帯や高齢者の単身世帯
が増えること
がさらなる空き家の発生につながり,特にまちなかではこの傾向
が強く,このような状態
が続けば,まちなかの住環境の悪化は避けられません。 そこで,福井市も独自の固定資産税減免施策を検討し
てはと考えます
が,御所見を伺います。 また,除却費助成やリフォーム助成の拡大の考えはないのか,伺います。 住宅の解体助成を行っ
ても固定資産税
が6倍となれば,福井市にとっても採算
が取れるのではないかと私は思います
が,今のうちに福井市はこのメカニズムを確認し,適切な対策を行い,高齢者世帯に対して,死去後の家や土地の活用について適切なアドバイスを行うべきではないでしょうか。御所見を伺います。 中山間地では,空き家
が朽ち
ても自然と里山に戻ります
が,まちなかでは所有者の管理
が届かない空き家は朽ち
て,特定空家になるまで市は手を出さないのでしょうか。 また,多くの場合,家や土地を相続した者
が県外に住む,いわゆる不在地主となっ
てしまいます。所有者
が遠方に在住し,管理できない状況に
あり,放置された状態に
あるもの,また相続等により空き家の所有者になったものの,その認識
がない場合など,空き家に対する問題意識の低い方
が多くいらっしゃいますので,このような所有者に本市の施策をどのように周知するか
が課題で
あると思います
が,御所見を伺います。 福井市は本年度,5年ぶりに空き家対策の強化を図るために市内全域の空き家の実態を調査し,福井市空き家等対策計画を改定するとし
ています
が,本年度の実態調査と福井市空き家等対策計画の改定のポイントについてお聞かせください。 以上で私の質問を終わらせ
ていただきます。ありがとうございました。 (副市長 西行茂君 登壇)
◎副市長(西行茂君) 私からは,養浩館庭園に係る今後の回廊整備の方針についてお答えいたします。 県都デザイン戦略では,歴史資源をつなぐ回廊の形成を目標に掲げ,養浩館庭園や福井城址周辺の歩きやすい環境づくりを進め
ていくこととし
ております。本市では,歴史を感じつつ,楽しみながら歩くことのできる空間整備を目指し
て,令和4年度末までにJR福井駅と福井城址,中央公園,順化小学校周辺及び養浩館庭園周辺の道路について,落ち着いた色調の舗装整備や歩行空間の拡幅,無散水融雪パネルの整備及び景観に配慮した色調の電柱への変更などを行っ
てまいりました。 また,今年度は県庁北側出口からさくら通りを結ぶ市道中央1-361号線の整備を行う予定でございます。 さらに,来年度以降はこれまで整備を行っ
てきました福井城址西側の整備に続き,福井城址北側の御本丸緑地の未整備区間や,お堀の東側の市道中央1-359号線につきまし
ても整備を行う予定でございます。 今後も引き続き,福井城址周辺から養浩館庭園へと回遊性を向上させ,訪れる人にとってゆっくりと散策
ができる居心地のよい歩行空間の整備を進め
てまいります。 (都市戦略部長 桑原雄二君 登壇)
◎都市戦略部長(桑原雄二君) 養浩館庭園に関する御質問のうち,庭園周辺の景観に対する指導,助成についてお答えいたします。 養浩館庭園周辺エリアにおきましては,地元住民の方と協議を重ねながら,歴史的雰囲気と水と緑
が一体となった文化の薫り高いまちなみづくりを進め,官民
が一体となっ
て庭園内からの良好な眺望景観を保全し
ていくため,福井市景観計画におきまして,平成26年度に養浩館庭園周辺ゾーンを指定しました。一定規模以上の建築物,工作物,広告物の新設や増改築,そのほか開発行為などを行う場合,景観形成に大きな影響を与えないよう規制誘導するため,景観の届出を求め
ています。 平成26年度の指定以降,令和3年度までに18件の届出
がございました。事例といたしまし
ては,養浩館庭園や郷土歴史博物館に面する通りでは,空調室外機など
が目立たなくなるよう設置場所や木製ルーバーをかぶせ,目隠しとするよう助言するほか,歴史性を踏まえた和風の雰囲気を感じられるよう,塀の新設において道路境界との間に2メートル程度の植栽を設けるなどの助言を行いました。 また,これまでに養浩館庭園周辺ゾーンにおいて景観形成に資する助成として,和風家屋と調和し,一体感の
ある車庫の増築に対し,景観形成助成金制度に基づき,平成26年度に助成金を交付し
ております。 養浩館周辺は,福井の歴史,観光の重要なエリアで
あり,今後も良好な景観形成に努め
てまいります。 (商工労働部長 寺井道博君 登壇)
◎商工労働部長(寺井道博君) 養浩館庭園についてのうち,残りの質問にお答えいたします。 まず,庭師配置の成果と今後の方針についてです
が,文化財庭園の知識や剪定技術を有する庭師を平成25年度から配置しまし
て,きめ細かな手入れや,名勝庭園に見合った景観の維持に努め
ていることから,来園者には質の高い四季折々の景観を楽しんでいただい
ており,大変喜ばれ
ております。 また,本市では平成27年度に策定しました養浩館庭園の保存活用計画におきまして,庭園の管理方針として,文化財庭園としての景観を継承するため専属の庭師を常駐することとし
ております。 今後も継続し
て庭師を配置し,名勝庭園の美しい景観を守っ
てまいります。 次に,開園30周年,北陸新幹線福井開業に向け
ての整備内容及び観光活用の事業内容についてです
が,まず整備内容としましては,御茶屋建物の老朽化に伴い,屋根ふき替え工事を実施し,本年度はふすまの張り替えや畳の入替えなどの内装工事,土壁や土間の外装工事を行い,福井藩主松平家の別邸を復元した建物としての景観維持に努め
ております。 さらに,日本語だけではなく,英語や中国語などでもスマートフォンで解説
が受けられるよう,御茶屋建物内にWi-Fi設備を新設しまし
て,来園者
が快適に見学できる環境を整え
ております。 また,観光活用の事業といたしまし
ては,従来のライトアップやお茶席に加えまし
て,今年度は来園者
が減少します冬の時期に,新たに御茶屋建物を活用したアート展示を行い,年間を通じた観光客のおもてなしを図っ
てまいります。 なお,来年の開園30周年に向けまし
ては,郷土歴史博物館をはじめとする観光文化施設や関係団体などと連携しながら,養浩館庭園の新たな魅力の発見や利活用による誘客に向け,特別企画を検討し
ているところでございます。 次に,葵会館の観光拠点としての利用についてでございます
が,令和2年3月の福井県議会予算決算特別委員会におきまして,警務部長
が,同分庁舎の観光拠点としての価値
が高く,まちづくりに必要不可欠というような評価
が高まるなど,その活用の在り方
が論点となるような場合には,県警察としてもこうした議論に参画をし,移転の可能性も含め検討し
ていきたいと考え
ているとの答弁をされ
ております。 本市では,養浩館庭園の来園者に美しい庭園を鑑賞しながら休憩し
ていただくおもてなしの場は必要で
あると考え
ております。現在は,地域住民や関係団体の方々の協力を得ながら,庭園内でのお茶席や庭カフェを実施するほか,飲食や休憩について,近隣の飲食店を紹介する専用マップを配布し
ているところでございます。 養浩館庭園は国の名勝庭園で,日本遺産の認定も受けるなど,本市の観光拠点まちなかの中心的な観光資源で
あります。 今後は北陸新幹線福井開業に向けまし
て,養浩館庭園を中心とした休憩所,飲食店など,観光客のニーズに合わせた機能についてエリア全体で考え,さらなる磨き上げに努め
てまいります。 次に,観光についてお答えいたします。 まず,北陸新幹線福井開業時の駅利用者数についてです
が,平成27年の金沢開業時には金沢駅や富山駅の利用者は大幅に増加し
ており,本市の福井駅におきましても令和5年度の763万人から約25%増の950万人を見込んでおります。 なお,それぞれ基準とする年度は異なります
が,あわら市では芦原温泉駅について約14.3%の増,敦賀市では敦賀駅について約25%の増を見込んで
いるとのことでございます。 また,新幹線開業の年で
あります令和6年の市内観光客入り込み数は525万人,観光消費額は366億円,宿泊者数は105万人を想定し
ております。 なお,令和6年の観光客入り込み数につきまし
ては,開業前の令和5年の458万人から約15%の増加を見込んでおります。 次に,県外の観光客の割合と交通手段についてです
が,福井県
が公表し
ております,福井県観光客入込数(推計)によりますと,新型コロナウイルス感染症の影響
が少ない令和元年における県外客の状況は,関西地区
が42.1%,中京地区
が26.4%,関東地区
が8.9%などとなっ
ております。 また,本県への交通手段につきまし
ては,県
が平成27年3月に策定しました福井県観光新戦略によりますと,自家用車
が69%,新幹線や特急列車
が13.7%,観光バス等で3.7%となっ
ており,現在は自家用車で来県される方
が圧倒的に多い状況でございます。 次に,首都圏からのお客様の二次交通手段につい
てで
あります
が,新幹線開業に伴い本県を訪れる観光客の増加
が見込まれることから,県内各地の観光地への移動に地域鉄道やバスの利用者
が増えるほか,公共交通によるアクセス
が困難な場所への移動手段としまし
て,タクシーやレンタカーの利用も増加するものと考え
ております。 今後,需要の増加
が見込まれます移動手段の確保につきまし
ては,状況を見ながら事業者と対応を検討し
てまいります。 次に,宿泊施設についてです
が,福井県観光客入込数(推計)によりますと,現在の市内宿泊施設の収容人員は約7,000人となっ
ております。 今後,福井駅周辺では複数のホテルの整備
が予定され,客室数の増加
が見込まれ
ております
が,宿泊施設の稼働率は時期によって変動するため,一時的な過不足
が生じることは
あり得るものと考え
ております。 次に,コンベンションについ
てで
あります。 今年度,本市では50件のコンベンションの開催を予定し
ております。そのうち,全国規模の件数は28件,国際規模の件数は2件,参加者数
が300人以上のコンベンション件数は17件という状況でございます。いまだ新型コロナウイルス感染症の影響
があるものの,新幹線開業はコンベンションを誘致する絶好のタイミングで
あります。コンベンション会場のほか,宿泊や飲食,交通結節機能
が集中する本市にとりましては,誘致により大きな経済効果
があるものと期待し
ております。 本市では戦略は持っ
ておりません
が,県域にて効果的な誘致活動
ができる県観光連盟と連携しまし
て,会議や学会等のコンベンションの誘致を積極的に行っ
てまいります。 次に,新幹線開業に向け
てどのような団体と連携し,どの層を狙い,どのように成功に結びつける戦略かについてお答えします。 本市では,令和2年度に策定しました福井市観光振興計画に基づき,戦略的に観光プロモーションに取り組んで
いるところで
あります。 まず,JRや県と連携した取組としましては,先日決定しました令和6年秋に開催されますJRグループによる大型観光キャンペーンの北陸デスティネーションキャンペーンにおける共同プロモーション
がございます。 今後は,旅行商品の造成に向けた観光素材の売り込みや,令和5年10月に予定され
ております全国販売促進会議でのPR事業の準備について,県やJRと連携し
て進め
てまいります。 次に,ターゲットに合わせた取組といたしまし
ては,首都圏や特に若い世代に向けた,写真映えスポットや食の創出を行っ
ているところで
あり,今後も一乗谷朝倉氏遺跡の和傘スカイの設置や,粋福(ふくいっぷく)グルメの提供のほか,チアプロ(チアドリームプロジェクト)や人気ライトノベルで
あります「千歳くんはラムネ瓶のなか」,いわゆるチラムネとのコラボ事業などにも取り組んでまいります。 また,今年10月にオープンします福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館を含む一乗谷,そして養浩館やグリフィス館といったまちなかの歴史資源は,幅広い年代の方々に楽しんでいただける本市
が誇る観光地としてPRし,誘客につなげ
てまいります。 さらに,本市の観光地や歴史文化,そしておいしい食
が来訪客にとってよりよい思い出になるためには,心温まるおもてなしも重要な戦略の一つと考え
ております。 また来たいという気持ちになり,満足し
てお帰りいただけるよう,オール福井でのおもてなしを今後もしっかりと実践し
てまいります。 最後に,広域観光ネットワークの構築についてお答えいたします。 本市は,民間企業等も含め
て構成します福井・永平寺周遊滞在型観光推進委員会,東日本連携・創生フォーラム,越前海岸観光協会連合会,越前美濃街道広域観光交流推進協議会などの行政の枠を超えたネットワークに参加し
ており,観光施策に取り組んで
いるところでございます。 例えば,福井・永平寺周遊滞在型観光推進委員会におきましては,ふく
い酒蔵
ある記など,エリア内の酒蔵を巡る仕組みを構築し
ております。 また,新幹線沿線の26都市
が参加し
ております東日本連携・創生フォーラムにおきましては,今年度は戦国時代と庭園をテーマにした事業を検討し
ており,本市といたしまし
ては,一乗谷朝倉氏遺跡と養浩館庭園を紹介する予定で
あります。 これらのように,ネットワークの特性を生かしまし
て,それぞれのエリアや関連性の
ある魅力を発信し,各関係団体
がメリットを感じられるよう観光誘客につなげ
てまいります。 (建設部長 増永孝三君 登壇)
◎建設部長(増永孝三君) 空き家対策についてお答えします。 まず,この方程式では現状を楽観視することはできないのではないかについてお答えします。 総務省統計局
が5年に1度実施し
ている住宅・土地統計調査での推計値によると,平成30年の福井市の総住宅数は11万8,610戸,空き室等を含んだ空き家の数は1万7,020戸で,空き家率は14.3%となっ
ております。 一方,平成30年10月の住民基本台帳を基にした世帯数は10万3,245戸で
あり,総住宅数から差引きすると,1万5,365戸となり,住宅・土地統計調査による空き家数に近くなります。 しかし,住宅・土地統計調査による数値はあくまでも推計値なので,実際の数とは異なります。 また,本市の空き家対策を総合的かつ計画的に実施するためには,住宅のほか,工場,事務所,倉庫など,非住宅の使用状況も調査する必要
があります。そこで,今月から市内全域を対象に非住宅も含めた空き家の実態を把握するため,5年ぶりに空き家等実態調査を実施し
ているところでございます。 平成29年の調査では,空き家ではないかと思われる建物7,386件を対象に調査いたしました。今回も,外観から空き家と思われる建物を対象として調査し
ています
が,調査数
が約8,200件と,約1割程度増加し
ていることから,空き家も増加すると考えられ,調査結果を注視し
ていく必要
があると考え
ております。 次に,空き家情報
がしっかり流通し
ていないのは,需要
がないのか,供給量
が少ないのかについてお答えします。 空き家活用の需要については,子育て世代や若年夫婦などを中心に賃貸用空き家へのニーズ
が高い一方,空き家を売ったり貸したりすることへの抵抗感
があるなどの心理的な理由や,空き家所有者に空き家を活用する意識
がないなどにより,活用や流通
が十分に進んで
いない状況に
あると考え
ております。 次に,空き家件数に比べ
て空き家・空き地バンクの登録件数
が少ないのはなぜか,及び空き家利活用についての行政の責務と今後の方針については,堀川議員にお答えしたとおりでございます。 次に,現在,福井市の空き家の中で危険な空き家はどれくらい
あるのか,及び耐震性のない空き家は市
が支援し
ても解体すべきと考える
がどうかについてお答えします。 本市では平成28年10月以降,そのまま放置すると倒壊等,著しく保安上危険となるおそれ
がある状態の空き家として,57件を特定空家等に認定し
ております。特定空家等の認定後は,所有者や相続人等に文書や訪問等による助言,指導を行い,現在までに38件
が修繕や解体により管理状況
が改善し,令和4年5月末時点で19件を特定空家等と認定し
ています。 本市では,このような特定空家等のほか,建築から40年以上
が経過した旧耐震基準の空き家の除却も対象にその解体費用の一部を補助し
ており,対象となる空き家所有者の方には広報ふく
い等を通じて周知し
ております。 次に,除却費助成やリフォーム助成の拡大の考えについてお答えします。 除却費助成については,令和2年度より非木造や重機
が入れない幅員
が狭い道路沿いに建築され
ている場合など,解体工事費用
が高額となる特定空家等を対象に,補助上限額を50万円から100万円に引き上げ,空き家所有者による除却を促進し
ています。 また,令和4年度からは空き家所有者
が解体費用を一度に工面できないといった課題に対応するため,代理受領制度を行うなど,空き家所有者の負担軽減を図っ
ております。 リフォーム助成については,他市町の助成制度を参考にしながら,現在行っ
ている空き家等実態調査の結果を踏まえ,空き家等対策計画の見直しの協議に合わせ
て助成制度の拡充を検討し
てまいります。 次に,高齢者に対して,お亡くなりになった後の家や土地の活用について適切なアドバイスを行うべきではないか,及び空き家に対する問題意識の低い所有者に本市の施策をどのように周知するかについてお答えします。 高齢者世帯については,空き家となる前から利活用等を考え
てもらうため,今年度から空き家に係る支援事業をまとめた冊子「住まいのこれから」を,高齢者と関わる機会の多い民生委員や福井市老人クラブ連合会に配布し,周知し
ております。今後,介護等を行う事業者等にも配布し,普及啓発に努め
てまいります。 また,空き家の情報
が行き届きにくい県外に住む空き家所有者の方を対象に,固定資産税納税通知書の封筒を活用し,空き家の適正管理や利活用について情報提供をし
ております。 最後に,本年度の実態調査と福井市空き家等対策計画の改訂のポイントについてお答えします。 まず,実態調査の変更点といたしまし
て,これまでの調査対象に加え,福祉部局や上下水道部局と連携し,空き家となった建物を迅速に把握し,調査し
ております。 空き家等対策計画の改定のポイントとしては,まず空き家等対策の主な分野ごとに明確な成果指標を掲げ,毎年計画の進捗状況を評価,確認できるように変更し
てまいります。 また,空き家になる前の居住し
ている時期から取り組む予防といった分野
が,昨年6月に改正されたガイドラインに追加されたため,新たに現計画に盛り込みます。 さらに,市民の方にもイメージしやすくなるよう,空き家ごとの状態や生活のステージに応じた施策体系に変更し,空き家所有者だけでなく,市民一体となった空き家対策を目指し
てまいります。 (財政部長 田口春彦君 登壇)
◎財政部長(田口春彦君) 空き家対策についてのうち,市独自の固定資産税減免施策についてお答えいたします。 国は,平成26年に空家等対策の推進に関する特別措置法を制定し,倒壊のおそれ
がある状態や著しく衛生上有害となる状態等で
あると判断した空き家,いわゆる特定空家に対しては,固定資産税の負担を軽減する住宅用地特例の適用を外すことといたしました。 本市においても,こうした国の方針にのっとり,住宅用地特例の適用を外すことで特定空家の解体を促し,更地となった土地の有効利用につなげ
ていきたいと考え
ております。 したがいまし
て,独自の固定資産税の減免施策について,現時点では考え
ておりません。
◎副市長(西行茂君) 先ほど,田中議員の養浩館庭園の回廊整備の方針についての御質問に対しまして,「令和4年度末」までにJR福井駅周辺等の整備を行っ
てまいりましたと申し上げました
が,正しくは「令和3年度末」でございます。おわびし
て訂正させ
ていただきます。 (17番 田中義乃君 登壇)
◆17番(田中義乃君) 御答弁ありがとうございました。 要望を2点,お願いいたします。 葵会館ですけれども,あそこは以前にいろいろと使わせ
ていただきました
が,とてもいい場所だった。警察の管轄になり使えなくなっ
て,あの場所
が大変もったいないなと,惜しいなと市民や地区民は思っ
ているところです。この葵会館の機能を移転し
ていただい
て,観光の拠点,回廊となるような場所にし
てほしいと申し上げましたけれども,ついこの間,福井城の復元をすすめる会という会
が発行したパンフレットのイラストを見ました。それは,ここはこうなったらいいね,こうなったらいいねという欲張り
が満載の地図ですけれども,葵会館については養浩館庭園の景観をよくするため,4階建ての建物は移転し
てほしいな,おもてなしの建物
ができたらいいねと書い
てありました。まさしくこのとおりで
あって,前回の私の質問では困難で
あるという御答弁でございましたけれども,今回は警察の方の少し前向きな御答弁もいただいたようですので,さらに議論
が進むことを期待し
ております。ハードルは高いと思いますけれども,ぜひ県と連携し
て検討を進め
ていただきたいと要望いたします。 もう一点,観光についてですけれども,先々週の日曜日の朝,福井のテレビ番組で進士五十八先生
が観光というものはこうだということを語っ
ておられました。非常に感銘を受けた点も含めまし
て要望させ
ていただきたいんですけれども,観光というのは光を観ると書きます
が,この光,福井の光というのは一体何でしょうか。それは福井の自然や歴史,文化,政治,経済,農林水産,商工業,ものづくり,教育,福祉,医療,防災,安全,人々の暮らし,人々,これら全て
が福井の光で
あるということなんです。そして,その全て
が観光の中に
あるということです。ですから,決して人ごとで
あってはなりません。観光は副業で
あってはならないということです。将来の福井をかけた本業,命綱なんです。ですから,観光の光に磨きをかけなく
てはならない。そして,その観光の光
が福井の若者を呼び戻し
てくれるのではないかと期待し
ています。 福井は大企業では
ありません。どちらかというと中小企業です。大企業のまねをし
てはいけない。そして,福井は量より質,質においてはどこにも負けません。ですから,決して安売りし
てはいけません。お客様に福井を選んでもらうのではなく
て,福井
がお客様を選ぶんです。そして,高く買っ
てもらうんです。福井の光を売り込むというのは市民全員で,県民全員で取り組む仕事です。ぜひとも,行政として福井の観光,福井の光について率先し
てリーダーシップを発揮し
ていただきますよう要望を申し上げまし
て,終わらせ
ていただきます。ありがとうございます。
○議長(堀江廣海君) お諮りします。 本日の市政に対する一般質問はこの程度にとどめ,延会したいと存じます
が,これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれをもっ
て延会します。 午後4時50分 延会 地方自治法第123条第2項の規定により,本会議の顛末を証するため,ここに署名する。福井市議会議長福井市議会副議長署名議員署名議員...